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日本初のLNG燃料フェリー「さんふらわあ くれない」の命名・進水式を実施
~2023年1月より大阪~別府航路に就航~

2022年03月03日

株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「商船三井」)が三菱造船株式会社(社長:北村 徹、本社:横浜市西区、以下「三菱造船」)に発注した日本初のLNG燃料フェリー2隻(註1)のうち、1番船の命名・進水式が3月3日に三菱重工業株式会社 下関造船所 江浦工場(山口県下関市)で行われ、別府市長 長野恭紘様により、「さんふらわあ くれない」(以下「本船」)と命名されました。本船は2022年12月に三菱造船から引き渡しを受けた後、株式会社フェリーさんふらわあ(社長:赤坂 光次郎、本店:大分県大分市、以下「フェリーさんふらわあ」)が運航する大阪~別府航路において既存船の代替として2023年1月に就航する予定です。

(命名・進水式の様子)

本船は既存船に比べて、貨物輸送と旅客輸送の両面で輸送力と利便性が向上します。貨物輸送においては、トラックの積載台数を大幅に増やし、ドライバーズルームを拡充することでドライバーの皆様に優しい空間を提供します。また、大浴場の面積を2倍にし、レストランの席数を1.5倍に拡大するほか、3層吹き抜けのアトリウムをはじめとしたゆとりある開放的なパブリックスペースを設置するなど(註2)、「カジュアルクルーズコンセプト」(註3)を更に拡充します。

本船は国内フェリー初となるLNGと重油それぞれを燃料として使用できる高性能Dual Fuelエンジンを搭載した、環境に配慮した仕様を採用しています。また、LNG燃料を使用することで、二酸化炭素(CO2)を約25%、硫黄酸化物(SOx)を100%、窒素酸化物(NOx)を約85%、排出削減する効果が見込めます。

商船三井グループは、2021年6月に「商船三井グループ 環境ビジョン2.1」(註4)を策定し、2050年までにネットゼロ・エミッションを達成することを目標としています。国内外でのLNG燃料供給体制の整備推進を通してLNG燃料の普及を進めるとともに、クリーン代替燃料の導入戦略(図1)として2030年までにLNG燃料船を約90隻投入する予定です。なお、フェリー事業においては、「さんふらわあ くれない」、2番船の「さんふらわあ むらさき」に続いて最新鋭のLNG燃料フェリー2隻を建造し、商船三井フェリー株式会社(社長:尾本 直俊、本社:東京都千代田区)が運航する大洗~苫小牧航路において、既存船の代替として2025年に就航させる予定です(註5)。今後もグループ一丸となり低・脱炭素化社会の実現に貢献していきます。

【既存船との比較】

  くれない/むらさき
(新造船)
あいぼり/こばると
(既存船)
乗客数 716名 710名
トラック積載可能数(13m換算) 137台 92台
航行速力 22.5ノット 22.4ノット
全長 199.9m 153.0m
総トン数 約17,300トン 9,245トン

【本船イメージ図】

(図1)

(註1) 関連プレスリリースをご参照ください。
株式会社フェリーさんふらわあ2022年3月3日付 プレスリリース
https://www.ferry-sunflower.co.jp/news/article/press0228hp.html
2019年11月20日付プレスリリース「日本初のLNG燃料フェリー「さんふらわあ くれない」「さんふらわあ むらさき」2隻の建造を決定 ~最新技術による「環境負荷の低減」及び「モーダルシフトへの対応」の達成と「伝統の継承」を共立させた大型フェリー~

(註2) 本船詳細については以下「フェリーさんふらわあ」ホームページをご参照ください。
大阪~別府航路 新造船さんふらわあ くれない・さんふらわあ むらさき | フェリーさんふらわあ (ferry-sunflower.co.jp)

(註3) 上質な船旅としてのクルーズを、定期航路を利用することで気軽に楽しんで頂く、商船三井グループフェリー事業の基本コンセプト

(註4) 商船三井グループ環境ビジョン2.1
商船三井グループ環境ビジョン2.1 | 環境 | サステナビリティ | 商船三井 (disclosure.site)

(註5) 関連プレスリリースをご参照ください。
2022年2月17日付プレスリリース「最新鋭LNG燃料フェリー2隻の建造を決定 ~風を活かすスーパーECOフェリー誕生 加速するモーダルシフトへの対応~ | 商船三井 (mol.co.jp)