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「ファースト・ムーバーズ・コアリション(First Movers Coalition )」に日本企業として初参画
~脱炭素技術の需要喚起に向けて~

2022年05月26日

株式会社商船三井(社長:橋本剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は、5月25日、世界経済フォーラムが主催する年次総会(通称ダボス会議)において、脱炭素技術の需要喚起を目的として設立されたファースト・ムーバーズ・コアリション(First Movers Coalition、以下「FMC」、註1)に日本企業として初めて参画しました。FMCは、「2050年ネットゼロ・エミッション」を達成するために必要な技術を市場に投入し、コスト競争力を高めていくために、各国政府と世界の主要グローバル企業が協力していくためのプラットフォームです。当社は、本件に先んじて発表したNextGen CDR Facility(註2)を通じて、大気中のCO2除去技術(註3)由来のCO2削減価値を、2030年までに最低5万トン購入することをコミットしています。

ダボス会議内のNextGen CDR Facility Launch sessionに
パネリストとして登壇する当社社長 橋本(右から4番目)

今回のダボス会議内で5月23日にGlobal Maritime ForumとYara Internationalが主催したセッション“Accelerating Shipping Decarbonization and the Global Transition”(註4)に当社社長の橋本がパネリストとして招聘され、サプライチェーンを形成するパートナーと共に、クリーン代替燃料を積極的に導入し、海運の脱炭素化に取り組むことを改めて表明しました。

ダボス会議内のAccelerating Shipping Decarbonization and the Global Transition sessionに
パネリストとして登壇する当社社長 橋本(右から2番目)

当社は、サステナブルな社会を実現するための道標として「商船三井グループ 環境ビジョン2.1」を2021年6月に策定し、日本の海運会社の先駆けとして、クリーン代替燃料の導入、ネガティブ・エミッションの普及・促進などに取り組み、ネットゼロ・エミッションを実現していきます。そして、次世代に生きるすべての生命のために、人・社会・地球のサステナブルな発展に貢献していくことで、青い海から豊かな未来をひらきます。

(註1) FMCは2021年11月に開催されたCOP26に際して、世界経済フォーラム(WEF)と米国のジョン・ケリー気候問題担当大統領特使が協力して立ち上げたイニシアチブです。ゼロ・エミッションを達成するために重要となる技術・サービスを2030年までに購入することを大企業が約束することで、早期に市場を創出し、脱炭素技術の開発と普及促進を目指しています。

(註2) 2022年5月23日付当社プレスリリース「炭素除去技術の普及・促進を目的とした NextGen CDR Facility に参加」をご参照下さい。

(註3) 炭素除去は“Carbon Dioxide Removal(CDR)”または“ネガティブ・エミッション”と呼ばれ、大気中のCO2を除去し、貯留することを指します。森林やブルーカーボン等自然界のCO2吸収を増やす自然ベースのものと、化学工学的技術を使って大気中からCO2を除去する技術ベースのものに二分されます。

(註4) 今回のダボス会議において、唯一海運の脱炭素化をテーマに開催されたセッション。海運は世界経済において重要な役割を担っており、脱炭素化を進めることは、世界のサプライチェーンに広く恩恵をもたらすことになります。米国のジョン・ケリー気候問題担当大統領特使も参加の上、海運業界がバリューチェーン全体のシナジーを活用し、荷主との連携を深めることで、どのように脱炭素化を進めていくことができるのかについて討議しました。

【当社が設定した5つのサステナビリティ課題