グローバル共創インフラ

基本方針

グローバル全体での業務・IT基盤を統合することにより、コラボレーション、生産性、ガバナンス、セキュリティを強化するとともに、IT・デジタル人財育成およびグローバルでの最適配置を戦略的に進めることで、「IT基盤」と「人財」の両輪でグローバル共創・DX推進力の強化を目指しています。

* Human Capital

この方針のもと、グローバルデジタルプラットフォームの整備、ITガバナンスの強化、IT・デジタル人財の育成など、DX推進に向けたさまざまな取り組みを進めています。以下では、その主な取り組みを紹介します。
* HC(Human Capital) ビジョン・アクション


グローバルデジタルプラットフォームの整備

グローバルに展開する組織では、地域や事業ごとに分散したIT環境を統合し、共通のデジタル基盤のもとでデータや知識を共有できる環境を整備することが重要です。

当社は、グループ全体の百数十社を対象に、グローバル共通のデジタル基盤を整備・統合する「グローバルデジタルプラットフォームプロジェクト」を推進しています。地域や事業ごとに分散していたIT環境やデータ管理の仕組みを統合し、世界中で「同じデータ・同じ仕組み」を活用できる環境を構築することで、迅速かつ透明性の高い意思決定と、部門・地域を越えた共創の実現を目指しています。

本プロジェクトでは、グループ間での円滑なファイル共有やリソース連携、ナレッジ共有を促進し、シームレスなコラボレーション環境の整備を進めています。あわせて、ライセンス最適化によるコスト合理化を図るとともに、生成AI、データ分析基盤、RPA、ローコードツールの活用を推進し、業務効率化と開発生産性の向上に取り組んでいます。

さらに、24時間365日のグローバル運用体制の構築と高度なセキュリティ監視体制の整備を通じて、グローバル水準でのガバナンス強化と運用の最適化を図っています。業界最高水準のサイバーセキュリティ機能の導入により、セキュリティ監視、セキュリティオペレーション、インシデントレスポンス等の高度化を進め、グループ全体で均質かつ高水準なサイバーセキュリティ体制の確立を目指しています。

これらの取り組みにより、業務の効率化と生産性向上を実現し、安全で最適化された環境のもとでAI・データ活用を加速させることで、当社グループの収益力と競争力のさらなる強化を図ります。


グローバルITガバナンスの強化

MOLグループのITガバナンス

マネジメント領域全てにおいてグループ全体でガバナンスを取り、3つの目的が達成された状態を目指して、ITガバナンスを強化しています。

生成AIの急速な発展や、ビジネスにおけるデータ利活用の重要性が高まる中、グローバルで効率的かつ信頼性の高いIT環境の実現が求められています。これを踏まえ、当社グループではITガバナンスの強化を推進し、当社グループ全体として「守りの基盤固め」「DXに向けた土台構築」「業務効率化とIT利活用の高度化」を達成することを目指します。

当社では2024年度より、CDIOのリーダーシップのもと、既存のITガバナンスを強化する施策として、IT Governance Office(IGO)を設置し、グループ全体180社以上を対象に、グローバルITガバナンスの強化に取り組んでいます。

本取り組みでは、下記の領域を対象としています。
【対象領域】

  • IT戦略
  • IT投資・予算・コスト管理
  • ITプログラム・プロジェクト管理
  • 調達・ベンダー管理
  • システム開発・IT資産管理
  • データ管理
  • AI管理
  • アプリケーション管理
  • ITインフラ管理
  • サイバーセキュリティ管理
  • ITタレントマネジメント

これらの領域について、IGOが策定したポリシーおよびガイドラインに基づき、各領域の取り組みが運用されている状態を目標として、ITガバナンス強化を推進しています。

このように、グループ全体のIT戦略および共通方針はIGOが定める一方で、日本、米州、南アジア・中東、東南アジア・大洋州、欧州・アフリカ、東アジアの6地域に地域統制主体を設置し、地域特性を踏まえた地域別IT戦略を作成する連邦型(間接管理型)モデルを採用し、グローバル全体の統制と現場に即した柔軟なIT活用の両立を図っています。併せて、サイバーセキュリティやデータ管理、IT投資の可視化など、全体最適や透明性の確保が求められる領域については、集権型(直接管理型)モデルを採用しています。

さらに、ガバナンスツールとしてIGO主導でServiceNowを導入し、IT投資・プロジェクト情報を可視化しています。また、IT Roundtable Conferenceの開催を通じて、本社、地域、グループ会社をつなぐ「縦の統制」を強化し、同時に、地域内および地域を越えたグループ会社同士の「横の情報共有と連携」を促進しています。

今後もITガバナンス強化を通じて、IT戦略の着実な実行と投資の全体最適化を推進していきます。


IT・デジタル人財の育成

当社グループの「ひと」(当社グループではたらく全世界の仲間たち)に関する考え方を内外のステークホルダーに明らかにするものとして、「HC(Human Capital) ビジョン・アクション」を策定しています。人財政策が「変革期」から「展開期」を迎える中、HCアクションPhase2に掲げる”事業戦略に連動した「人と組織の力」の最大化”を、タレントマネジメントソリューションや従業員エクスペリエンスソリューションの導入を通じたDXで支えています。

テクノロジーを活用したタレントマネジメントの実現に向けて、当社グループは、グループの人財情報を一元的に管理できるグローバルタレントマネジメントシステム「SAP SuccessFactors®」を2024年4月より稼働させました。グループ全体の組織情報や、従業員の経験・スキルなどの人財データを統合的に管理し、「人財の見える化」「適材適所の最適配置」「キャリア自律の促進」を推進しています。

また、全社員を対象に、デジタルを活用した変革を牽引する「チェンジリーダー」の育成を進めています。さらに、国内外において、生成AIを効果的に活用した生産性向上や、本社とグループ会社が連携した人財育成、グローバルでの人財確保を推進しています。

DXを通じて人と組織の力を高めることで、当社グループの持続的な成長と企業価値の向上につなげていきます。