人財育成

人財育成の考え方

当社は、人財育成を通じて、社員の成長、当社グループの持続的発展と社会への価値提供を同時に実現することを目指しています。
商船三井グループHuman Capitalビジョンでは、「多様性(Diversity, Equity & Inclusion)」、「共走・共創(Mutually Empowered)」、「働き甲斐(Highly Engaged)」の3つの基本原則を指針として、多様な人財がそれぞれのキャリアビジョンを描き、切磋琢磨しながらその実現に向けて主体的に取り組める環境づくりを進めています。会社は、学びと挑戦の機会の提供、能力開発の支援を通じて、社員の成長を継続的にサポートします。一方で、社員一人ひとりは、自ら主体的に学び、行動し、周囲と協働することが期待されています。こうした双方向の関わりを通じて、個人と組織が互いに力を高め合い、変化の激しい時代においても、柔軟かつ力強く時代をリードし続ける企業グループを目指していきます。


目指す人財像

当社が育成を通じて目指す人財像は、当社グループ企業理念の下、社会課題の解決と会社の持続的成長に向けて、多様な仲間と協働しながら、職務への主体的な取り組みを通じて自己を成長させ、グローバルな視野で新しい価値を創造できる「自律自責型の人財」です。 「自律自責型の人財」とは、難題に直面しても常に当事者意識を持ち、解決策を見出し、関係者と協調しながら自らその解決策を実践するとともに、自身のキャリアを主体的な行動によって切り開いていく人財です。

自律自責型人財   他律他責型人財
何をすべきか、自ら考え、主体的に行動する 仕事への向き合い方 指示を待ち、受け身で動く
結果を出すために、工夫し、努力する 仕事の進め方 改善につながることでも、指示にない行動はしない
自分にできることを考え、周囲に相談する 問題に気づいた時の対応 他人や他組織に対応を押し付け、行動を起こさない
将来の目標や理想像を描き、それを目指して学び続ける 成長への意識 変化に消極的で、学びの機会を与えられても活用しない
普段から自身のキャリア実現にむけて意識的に行動する キャリアへの意識 キャリア実現に必要な環境を与えて貰えないことに不満を抱く
貢献意識を持ち、チームの成果や成長を重視する 組織との関わり方 自分のメリットを最優先し、周囲の状況に目を向けない

求められるコンピテンシー・マインドセット


目標・KPI・アクションプラン

当社グループでは、事業を通じて優先的に取り組むべき社会課題であるサステナビリティ課題を特定し、そのうちの1つである「人財」の中で人財育成に関する目標・KPI・アクションプランを設定しました。


育成の柱

当社の人財育成は、①OJT(On the Job Training)、②Off-JT(Off the Job Training / 研修)③Self Development(自己啓発支援)の3つを柱として成り立っています。
そして、各育成の柱において、「自律的キャリア意識の醸成」、「キャリア開発の支援」、「役割に応じたリテラシー・スキルの強化・浸透」を図るための幅広いメニューを提供し、社員一人ひとりの成長を支援しています。


トレーナー制度(新卒社員対象)

入社後1年間は、先輩社員がトレーナーとして新入社員を継続的に支援し、社会人として求められる基本姿勢や、当社の事業・業務遂行に必要な知識・スキルの習得を促しています。
また、定期的な面談を通じて段階的な目標を設定し、各段階での状況や課題を確認することで、新入社員一人ひとりの着実な成長を支援しています。

※トレーナーは主に、陸上職場では一定の実務経験を有する社員、海上職場では一等航海士・一等機関士が担当し、周囲のメンバーと連携しながらOJTを進めています。また、トレーナーの上司であるチームマネージャー(陸上)、船長・機関長(海上)は、新入社員の育成状況を確認・支援するとともに、トレーナー自身の成長も支援しています。


メンター制度(キャリア入社社員対象)

キャリア入社社員の円滑な職場適応と社内ネットワーク形成を支援するため、メンター制度を導入しています。
メンターとの定期的な1on1ミーティングに加え、人事部・各HRBPとの個別面談、健康管理推進センターによる健康管理面談実施、社内交流機会を創出し、業務面、キャリア面、健康面、ネットワーク構築の各観点から支援する体制を整えています。

※メンターは、安心して相談できる環境を確保するため、原則としてキャリア入社社員とは異なるチームの社員が担当します。業務領域が一定程度近い社員を配置することで、職場適応や業務理解を支援しています。


ジョブローテーション(新入社員対象)

陸上社員は、新卒から若手10年程度の期間において、ジョブローテーションを通じて少なくとも3つの異なる業務や部署を経験し(※)、幅広い経験を積むことで広い視野と多面的な視点を養うと共に、自身の志向や適性を見定めながら自律的なキャリア形成につなげていきます。

※ コーポレート部門・事業部門・地域部門のうち複数部門を経験することを方針とします。
キャリア入社社員についても、当社入社までに培った経験や専門性を考慮しながらジョブローテーションを実施し自身のキャリアを具体化していきます。 (但し、より早期に専門性の獲得・発揮が求められる専門人財については上記の限りではありません。)

海上職は、三航機士から一航機士までを海上勤務において経験・スキルを集中的に養うとともに、海陸共通で求められる共通コンピテンシーとマインドセット(MOL CHARTS)を身につける期間と位置付けています。入社後一定期間、海上勤務に集中することを通じて、海上職として早期習熟し、確かな海技力をもつ船機長として、陸上勤務を含む適所適材に配属された部門で活躍することを目指します。
海上での職務に集中することを前提とするため、開講期間が長期におよぶ研修など配乗に影響を及ぼす一部研修は受講対象外となりますが、オンライン研修や乗船を除く期間で受講可能な短日研修は原則受講可能です。海陸共通で求められる共通コンピテンシーとマインドセット(MOL CHARTS)を身に着け、伸ばすために、個々人のキャリアや状況に応じて、可能な範囲で研修を活用することを推奨しています。


人事制度(報酬制度・評価制度)

基本方針

当社は、以下2つの基本方針に則り、2025年度から新しい人事制度を導入しました。

適所適材の人財配置と貢献・成果に基づく処遇制度の実現
  • 多様な人財を適所に配置し、貢献と成果に基づくフェアな処遇制度とします。国内外グループ会社や社外との人財交流を通じて、グローバルレベルでの人財登用・活躍を推進していきます。
  • 社員一人ひとりは、年功序列の横並び意識から脱却し、互いを認め、高め合いながら、継続的な学びと成長を通じて組織に貢献することが求められます。
世界基準の高度な専門性の獲得
  • 既存領域の専門性を継続的に高めるとともに、新規領域における高度な専門性を適切に取り込み、特定の専門領域で活躍する専門家集団と、幅広い領域で活躍するゼネラリスト集団が共存・協働する組織の構築を目指します。必要な人財を定義・可視化し、要員計画や人事施策に活用していきます。
  • 社員一人ひとりは、自分自身のキャリアを主導しながら、強みや専門性を見つけて伸ばし、新しい価値創造に挑戦することが求められます。

報酬制度

従来の年功的な等級・号俸制度を見直し、担う業務・ポストの重さに基づく「ジョブ・グレード」と能力・発揮行動に基づく「コンピテンシー・グレード」を合算したハイブリッド型の等級・報酬制度を導入しました。年齢ではなく、適所適材で人財を配置し、貢献と成果に見合った報酬制度を目指します。


評価制度

新しい人事制度において、人事評価の目的を、組織文化の浸透、戦略実行、人財育成、適所適材、処遇決定の5つに再定義しました。特にキャリア面談を含めて上長と本人とのフィードバックを重視し、一人ひとりの成長につなげていきます。


パフォーマンスデータ


選抜型プログラム

選抜型プログラムは次世代の経営者・リーダー育成を意識し、高く広い視野を持ちビジョンを実現する力を磨くことを目的として実施しています。

MOL Global Management College

商船三井グループでは、次世代のグローバルリーダー育成を目的とし、2014年よりMGMC(MOL Global Management College)プログラムを実施しています。
本研修は、将来の経営の中核を担う人財育成として位置づけ、2025年より「MGMC Growth」「MGMC Onboard」と二階層化しました。
グループの成長を牽引するリーダーシップの発揮を目指し、多様な参加者とのネットワークを通じて事業理解を深めると共に、経営視点の習得および経営戦略を踏まえた判断力や思考力の強化を図ります。 参加者はグループの課題や将来の方向性について議論・検討を行い、経営層へ提言する機会が設けられ、これらの研修は参加者から高い評価を得ています。

2021年度 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度 2014年~累計
14人 8人 20人 17人 38人 181人
MGMC Onboard – シンガポールでの現場見学の様子
MGMC Onboard – シンガポールでの集合写真
MGMC Growth – 社長との対話機会”Charts Talk”
MGMC Growth – 研修修了後の集合写真

MOL経営スクール

当研修はグローバル社会の動向に敏感で、中長期的な視点で全体最適を意識する次世代経営者育成を目的に、2010年以来毎年開催しています。
6か月にわたる研修の前半部分では「人と組織」「経営戦略」「会計」「DX」4つの要素をテーマとした社外講師による講義、後半部分では「経営者との対話」をテーマに社外内外の経営者に登壇いただき、リーダーシップの要諦を実体験に基づいて学びます。
2025年度の最終発表では、研修を通して学んだ内容を踏まえ、「3~5年後、どんなリーダーになっていたいか?そのために、これからどうするか?」を、経営層やスクール講師、上長に向けて宣言しました。

2021年度 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度 2014年~累計
9人 9人 11人 16人 15人 159人