入社式社長挨拶

2011年10月14日

当社は、10月1日付および10月16日付で16名の新しい仲間を迎えました。
10月13日に行われた入社式における社長 武藤光一の挨拶をご参考に供します。


皆さんが乗り出した海は、今、大変な時化の状況であります。いつも平穏な時ばかりではない海を、我々は航海しつづけなければなりません。また、現代は、社会・経済が地球規模で大きく瞬く間に変わります。こうした時代にあって、商船三井グループで今後活躍する皆さんに心がけていただきたいことが三つあります。

1.仕事をする上の心構え
寄らば大樹の陰という言葉がありますが、皆さんは会社に寄りかかるのではなく、自分で考え、自分で責任を取る、そういう心構えで仕事に取り組んで ください。どんな難題に直面しても、当事者意識をもち、皆と協調し解決策を見出し、自らそれを実行し、価値を生み出していく自律自責型の人材になってもらいたいと思います。会社というのは一人ひとりの価値の集合体です。自分が大樹を支える、そういう気持ちで日々取り組んでいただくよう期待します。

2.素養・資質について
大局観をもって粘り強くやりぬく行動力を求めます。大きな視点、大きな発想で、足元の仕事を最後までやりぬくことを常に意識し、心がけてください。また、世界中の仲間と仕事をするにあたってグローバルコミュニケーションツールである英語力を養うことも重要です。立派な考えを持っていても、それが相手に伝わらなくては意味がありません。将来、世界を舞台にマネージメントを期待される皆さんには、グローバルなコミュニケーション能力が必要です。
海上職員に対しては、船会社にとってのコアコンピタンスである海上安全技術の習得をお願いします。当社運航船全船の安全を確保し、担保していくことが、皆さんにとっての使命です。将来は、世界中の乗組員、船舶管理者と協働し、安全運航を確保できる社員を目指してください。

3.組織で働く人間として
ルール・約束を守り倫理に則り行動することは当然ですが、組織で働く者としては協調精神に基づくコミュニケーション能力、人に説明・説得する力であるアカウンタビリティを身につける必要があります。時に議論してぶつかりあいながらも、より高みのある結論を見出していくことを期待します。
これらの能力に基づいた組織を動かしていくリーダーシップが求められます。

海運業は、ものを動かすことによって価値を生み出し、世界経済に貢献して、貧富の差を少なくしていく事業です。世界中で事業展開している商船三井グループは、皆さんにとってこれからの人生を託すにふさわしい舞台になると確信しています。ここで大いに力を発揮して、その舞台をさらに大きなものにしてほしいと思います。これから商船三井グループとともに歩み、よき社会人として、心身共に健やかで、より充実した人生を送っていただくことを祈念します。