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油性向上添加剤「ルブアップHS」を開発
~高温状態の船舶燃料油において、少量の添加で優れた潤滑性を実現~

2012年11月12日

当社技術研究所は、約2年前から株式会社タイホーコーザイと共同で油性(潤滑性)向上添加剤の開発に取り組んできました。この度、実際の使用環境となる高温状態の燃料油に対し、少量で優れた効果を発揮する油性(潤滑性)向上添加剤「ルブアップ HS」を開発しました。

「ルブアップ HS」は、HFRR試験機(*1)及び四球試験機(*2)による試験で優れた潤滑性が実証され、加えて、当社技術研究所にて改造を施した往復摩耗試験機(*3) を使った高温燃料油下での試験でも同様の効果が確認されました。

「ルブアップ HS」概要

商品名:ルブアップ HS
製造会社:株式会社 タイホーコーザイ
標準添加量:100~200ppm(ルブアップ HS:燃料油 = 1:10,000~1:5,000)
特長:少量での添加により、船舶管理コスト削減に寄与

舶用燃料油の世界的な低硫黄化規制に伴って燃料油自体の潤滑機能が低下したため、燃料噴射ポンプ等に障害を引き起こすことが懸念されています。今回の開発はこうした懸念を軽減することを可能とします。

当社は、今後も安全運航に寄与すべく、研究・開発を積極的に継続してまいります。

*1:HFRRはHigh Frequency Reciprocating Rigの略で、ISO(国際標準化機構)で規格化された試験方法。荷重のかかったボール・ベアリングを固定した鉄板の上で反復運動させる試験方法。

*2:オイルメジャー会社のシェルが考案した試験方法。固定した3つの金属球の上から、4つ目の金属球に荷重をかけ回転させる試験方法。

*3:HFRRと類似した試験方法。試料温度を均一に150℃程度まで昇温可能。