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WFS社向けメタノール専用船 長期定期貸船契約・投入船建造に合意 
~世界初のメタノールおよび重油2元燃料対応エンジンを搭載~

2013年12月10日

このたび当社は、Waterfront Shipping Company Limited(Jone Hognestad社長、以下「WFS社」、*1)と新造メタノール専用船 最大3隻の長期定期貸船契約を締結しました。本船はメタノールおよび重油の2元燃料に対応可能な低速ディーゼルエンジンを世界で初めて搭載します。

このディーゼルエンジンは三井造船株式会社(田中孝雄社長、以下「三井造船」)が製造し、また、本船は南日本造船株式会社(池辺隆太郎社長)にて建造され、2016年の竣工後、WFS社向けのメタノール輸送に従事する予定です。

メタノールは、硫黄酸化物(SOx)の発生をゼロに抑えることが可能であり、環境負荷の少ないエネルギーとして注目されています。
本船は、メタノールを燃料とするほか、バラスト水処理装置(*2)を先行搭載、プロペラ前後へ省エネ付加物を採用して燃料消費効率を向上させるなど、優れた環境性能を発揮します。

当社は、世界最大級のメタノール専用船保有船社として、これまでに培ってきた経験、ノウハウを生かし、幅広い顧客のニーズに応えることで、メタノール輸送サービスのさらなる拡充に取り組みます。
併せて、当社は環境戦略の一つとして大気汚染防止への取り組みを進めており、今後も環境負荷低減に資するあらゆる技術の導入に積極的に取り組んでいきます。

(*1)WFS社について:
世界最大のメタノール専業生産者・トレーダーであるMethanex Corporation(John Floren社長、以下「Methanex社」)の100%出資法人。Methanex社は世界のメタノール生産量約60百万トンのうち7.5百万トンを取り扱い(2012年)、WFS社はそのメタノール海上輸送を担う。

(*2)バラスト水処理装置:
貨物の積荷役にあわせて排出されるバラスト水は、海洋生物を越境移動させ、海洋生態系および生物多様性の保全に対し影響を与える恐れがあり、1980年代 後半から国際的に問題視されるようになった。これを受けてIMOで2004年2月に「バラスト水管理条約」が採択された。
当社は「生物多様性保全への貢献」を掲げており、発効に向けて批准が進む同条約への円滑な対応を進めている。