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入社式社長挨拶
~一つの船に乗り合わせた仲間。時に厳しく、時に楽しく~

2015年04月01日


新入社員にメッセージを送る
社長 武藤光一

株式会社商船三井(社長:武藤光一、本社:東京都港区)は、4月1日付で38名(海上新卒採用12名、陸上新卒採用26名)の新入社員を迎えました。入社式における社長 武藤光一の挨拶を下記のとおりお知らせします。

皆さん、入社おめでとうございます。世界を相手に事業を展開する商船三井に自ら決意を持って入社した皆さんを心より歓迎します。

商船三井グループという一つの船に乗り合わせた仲間となりましたが、先輩と共に時に厳しく、時に楽しく、切磋琢磨して頑張ってほしい。130年を超える長い歴史を支えた先輩達は、額に汗して英知をかたむけ、弛まぬ努力を続け、幾多の艱難(かんなん)辛苦(しんく)を乗り越えてきました。若いうちに困難に立ち向かった経験や日々の誠実な行動の積み重ねは、将来かけがえのない財産となります。当社で働き貢献したい、という今この瞬間に感じている純粋な想いを持ち続けて、「どうすれば更によい会社にしていけるか」を徹底的に考え、実践し、商船三井グループの成長のためにたくさんの汗をかいてください。

これから当社を支えていく皆さんに、社会人として、忘れずに心がけていただきたいこと、約束してもらいたいことを、3つ話したいと思います。

  • 仕事をする上で
    会社に寄りかかるのではなく、自分は会社にどのような貢献ができるのか、どのような価値を生み出すことができるのか、常に考えて行動することを求めます。みなさんの努力と主体的な行動が商船三井グループの価値を高めていくという気概で、日々精進してください。
  • 素養・資質について
    大局観をもって粘り強くやり抜く行動力を求めます。それには大きな構想と地道な努力に裏打ちされた強い個がなくてはなりません。私は「着眼大局、着手小局」という言葉を大切にしています。まずは、目の前の仕事をやりぬくことを常に意識し、実践してください。大局観を身につける要諦は、まずは一生懸命自分で考えて、地道にかつ着実に業務を行うことです。次に周りのことに関心をもち、新聞・経済誌をよく読んで、社会で何が起き、経済がどのように動いているかに注意を払う、継続的な努力です。これらは皆さんがキャリアを積み重ねていく上でとても大切なことです。もちろん、グローバルなフィールドで活躍する上では、コミュニケーション力、相手を理解する・動かす対話力、そして英語力も重要になります。武器としての英語を大いに鍛えることを求めます。また、安全運航は当社のコアコンピテンスです。安全運航のための技術を徹底的に身に付けて下さい。
  • 組織で働く人間として
    皆さんはプロの社会人となりました。ルール・約束を守り、倫理に則り行動することが大切です。企業にとって法令遵守は事業活動を行うにあたっての前提であり、企業が最低限守るべき「義務」でもあります。この点を強く認識して下さい。また、組織で働く者として、協調精神、コミュニケーション能力、相手を説得する力・説明力であるアカウンタビリティを身につけることを求めます。

皆さんが活躍する海運業には無限の可能性が広がっています。海運業はモノを動かすことにより価値を生み出し、世界経済に貢献し、世界中の貧富の格差を少なくし、人々を豊かで幸せにする産業です。世界中で事業展開している商船三井グループは、これからの皆さんの夢・希望・大きな志を実現し、人生を託すにふさわしい舞台であることを確信しています。

商船三井グループは全体で約2万人の役員・従業員が働くグローバル企業となりましたが、社員一人ひとりの原動力となる共通の価値観として、「MOL CHART」を本日制定しました。「MOL CHART」には、130年にわたり先輩達が培ってきた「MOLらしさ」を込めると同時に、真のグローバル企業として当社グループ役員・従業員一人ひとりの「あるべき姿」が含まれています。

CHARTは、5つの価値を表す言葉の頭文字をつなげたもので、5つの言葉には次の意味を込めています。C はChallengeです。時代のニーズを先取りし、新たなビジネスチャンスを開拓する。イノベーションを生み出す。そして、大局観を持って未来を創造します。H は Honestyです。正道を歩む。常にコンプライアンスを意識して、社会規範と企業倫理に従って行動します。A は Accountabilityです。難題に直面しても、常に当事者意識を持ち、自律自責で取り組みます。R は Reliabilityです。世界最高水準の安全とサービスを提供することで、お客様の信頼に応えます。T は Teamworkです。お互いを尊重し、自由闊達な風土を創る。知識や経験、技術と海技力を共有し、後継者を育成することで、強い組織を作ります。

MOL CHARTを、まさに私たちが指針とすべき海図としてみなさんと共有し、力強いモメンタムを産み出すことで中期経営計画「STEER FOR 2020」を達成し、グループの長期ビジョンである「世界の海運をリードする強くしなやかな商船三井グループ」の実現に向けて進んでいきたいと思います。

その実現にあたり、世界を相手に、どんな難題に直面しても、常に当事者意識を持ち、解決策を見出し、関係者と協調しつつ、自らその解決策を実践し、新しい価値を生み出していく自律自責型の人材を目指してください。また、海上社員のみなさんは、より高度な、海技ノウハウを備えた船員、船舶管理者となるべく、努力してください。

商船三井グループとともに歩み、よき社会人として、心身共に健やかで、良き社会時としてより充実した人生を送られることを祈念して、私の挨拶とします。


入社式での集合写真