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サステナビリティボンド発行に関するお知らせ
~国内初の個人投資家向けサステナビリティボンド「商船三井ブルーオーシャンサステナビリティ債」を含む~

2019年06月28日

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)は、国内市場において公募形式によるサステナビリティボンド(第22回無担保社債、第23回無担保社債、第24回無担保社債)を本年7月に発行する予定です。また、サステナビリティボンドの発行に関して、第三者機関から予備評価を取得(註1)したことをお知らせ致します。
サステナビリティボンドとは、調達資金の使途を環境改善効果のあるグリーンプロジェクトおよび社会的課題の解決に資するソーシャルプロジェクト双方への融資または再融資に限定して発行する債券です。商船三井は経営計画「ローリングプラン2019」において、「ローリングプラン2018」に引き続き環境・エミッションフリー事業をコア事業とすること、SDGsに向けた取り組みを推進することを掲げております。また、2017年4月に策定した「商船三井グループ環境ビジョン2030」では、環境課題に関し当社グループがめざす姿を明確にしました。商船三井グループはこれまでも、環境規制への対応や環境負荷低減に向けた取り組みを、ビジネスチャンス、差別化の機会と捉え、優れた環境技術の積極的採用や新技術の開発に果敢に挑戦してきました。社会と共に持続的に成長することを目指す企業として、世界的ネットワークを有する海運会社ならではの活動に積極的に取り組んでいます。商船三井の環境並びに社会の持続性に対する積極的な取り組みについて、幅広いステークホルダーの皆様に理解を深めていただくために、本社債は機関投資家、個人投資家の双方を販売対象としております。事業会社が個人投資家向けにサステナビリティボンドを発行するのは国内初の事例となります。

【サステナビリティボンド概要】

回債
(個人向け社債
下段は愛称)
第22回無担保社債 第23回無担保社債 第24回無担保社債
(個人向け債)
商船三井ブルーオーシャン
サステナビリティ債
発行年限 4年 6年 6年
発行額 50億円 50億円 100億円
発行時期 本年7月を予定
資金使途 商船三井が策定したグリーン及びソーシャルプロジェクトに充当予定
(1)フィリピン商船大学の設立、(2)ワークプレイス改革推進、(3)バラスト水処理装置、(4)SOx(硫黄酸化物)スクラバー、(5)LNG燃料船、(6)LNG燃料供給船、(7)新型PBCF、(8)ウインドチャレンジャー計画
主幹事 大和証券株式会社、
SMBC日興証券株式会社
大和証券株式会社、みずほ証券株式会社
Sustainability Bond Structuring Agent (註2) 大和証券株式会社

(註1)商船三井は、本サステナビリティボンドの適格性と透明性の確保および投資家への訴求力向上のため、株式会社日本格付研究所(以下「JCR」)から2019年6月28日付で「JCRサステナビリティファイナンス評価」において最上位評価である「SU1」の予備評価を取得しました。予備評価の内容の詳細は、こちらからご覧いただけます。

(註2)サステナビリティボンドのフレームワークの策定およびセカンドオピニオン等外部の第三者評価の取得に関する助言等を通じて、サステナビリティボンドの発行支援を行う者。

【資金の主な使途】

(1)フィリピン商船大学の設立
安全運航に対する当社の取り組みの集大成として、2018年8月にはフィリピンにおいて、現地パートナーと共に自営商船大学「MOL Magsaysay Maritime Academy Inc.」を開校(4年制、1学年当たりの学生数最大300名)。既に完工した大学施設では、実習設備の配置も可能な限り卒業後に乗船する実船に近づけ、即戦力養成につながるトレーニングを行っている。同大学の運営を通じ、良質な船員の確保・育成の強化を図り、「世界最高水準の安全運航」の実現を目指す。

(2)ワークプレイス改革推進
「ワークプレイス改革プロジェクト」は、当社の「働き方改革」の実践の場として、新たな発想や取組みを後押しする当社の「働く場(ワークプレイス)の構築」および「多様な働き方の実現」を目的としている。本プロジェクトでは、より働きやすいオフィスの整備に加え、人事・勤務制度やICT ツールの導入を組み合わせてワークプレイスの改革を実現することで、意識や働き方そのものを変えていくことを狙う。2019年5月より、本社ビル5階を改装したパイロットオフィスを立ち上げ、当社が実現したいワークスタイルに向け、効果測定を開始している。

(3)バラスト水処理装置
船舶が船体を安定させるために重しとして積み込む水(バラスト水)に含まれる微生物や細菌を適切に処理して越境移動による生態系への影響を軽減し、生物多様性保全に寄与する装置。商船三井は、2017年9月のバラスト水管理条約発効に先立ち、2014年度にバラスト水処理装置を搭載する方針を決定。2019年4月現在、142隻の保有船にバラスト水処理装置を搭載。

(4)SOxスクラバー
船舶の排気ガス中に含まれる硫黄酸化物(SOx)を除去し、汚染物質の排出を抑制する装置。導入により国際海事機関(IMO)における船舶燃料油の硫黄分濃度に関する新規制へ対応可能。
※掲載の画像はイメージ図です。

(5)LNG燃料船
従来の重油ではなくLNGを燃料とする船舶。LNG燃料は、重油を燃焼した場合に比べ硫黄酸化物(SOx)の排出がほぼゼロになると共に、NOx(窒素酸化物)やCO2(二酸化炭素)の排出抑制が可能。


※掲載の写真は2019年2月に竣工したLNG燃料タグ”いしん“。

(6)LNG燃料供給船
LNG燃料船の燃料を海上で供給する船舶。LNG燃料の普及・利用に貢献する。商船三井は、2018年2月、世界最大のLNG燃料供給船の長期傭船契約を締結。2020年から北欧州で、LNG燃料メガコンテナ船にLNG燃料の供給を開始予定。
また、2019年2月、シンガポールのエネルギー会社とLNG燃料供給船の長期傭船契約を締結。


※掲載の画像は、コンテナ船にLNG燃料を供給する本船のイメージ図で、実際の船舶とは異なります。

(7)新型PBCF(Propeller Boss Cap Fins)
船舶のプロペラ効率を改善することで消費燃料を減少させ排気ガスを抑制する装置。未搭載船と比較して5%前後の燃費効率改善効果が見込まれる。新型PBCFは商船三井、(株)三井造船昭島研究所、商船三井グループの商船三井テクノトレード(株)が共同で開発、商船三井テクノトレード(株)が、プロペラ装着型省エネ装置PBCFの省エネ効果をさらに向上させた新型PBCFの販売を開始。新旧型PBCF合わせ、これまで、全世界で3,300隻を超える船舶に採用されている。

(8)ウインドチャレンジャー計画
商船三井は東京大学が主宰する産学共同研究プロジェクト「ウインドチャレンジャー計画」(2009年に発足)に参加。風圧を利用した帆を主体に推進機が補助する船の研究を実施。風力エネルギーを最大限に取り込むことによって、船舶の燃料消費を低減させ、CO2排出削減等を目指す。 同計画は、2017年9月に研究・実証フェーズを完了し、同年10月より実装・事業化フェーズに移行。商船三井は1枚帆の実現に向け、2019年度中に搭載船を決定し、2022年の運航開始を目指す。


※掲載の画像はCGを合成したもので、実際の船舶とは異なります。

本プレスリリースは、商船三井の証券発行に関する情報を公表することを唯一の目的に作成されたものであり、日本国内外を問わず一切の投資勧誘またはそれに類する行為のために作成されたものではありません。