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自動離着桟の実証実験を実施

2019年07月11日

三井E&S造船株式会社
株式会社商船三井
国立大学法人東京海洋大学
株式会社三井造船昭島研究所

三井E&S造船株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:古賀哲郎、以下「三井E&S造船」)、株式会社商船三井(本社:東京都港区、代表取締役社長:池田潤一郎、以下「商船三井」)、国立大学法人東京海洋大学(本部:東京都港区、学長:竹内俊郎、以下「東京海洋大学」)、株式会社三井造船昭島研究所(本社:東京都昭島市、代表取締役社長:前田泰自、以下「昭島研究所」)が共同提案し、国土交通省の平成30年度の自動運航船実証事業(以下「本事業」)に採択された「船舶の自動離着桟の安全性に係る実証事業プロジェクト(以下「自動離着桟実証プロジェクト」)に関し、2018年12月から今年2月にかけて東京海洋大学の汐路丸で実証試験を行いました。

実証実験では、海上に設置された仮想桟橋に対して、計54回の自動着桟を行い、有用なデータを得ることができました。実証実験に際しては、安全のため実施前に操船計画・実施要領・中止基準などを策定し、シミュレーション環境などを用いて様々な事象下での安全性の評価を十分に行いました。
2019年度は大型内航フェリーでの実証実験を予定しており、今回の実験解析結果を活かし、以下の課題を解決する操船制御システムの開発と試験方法の検討を十分に行った上で、実施する計画です。

  • 岸壁に船体を寄せる際(アプローチ)のコースの取り方、船速や距離における制御余裕(マージン)を等が考慮された、船員が危険を感じない操船制御の実現。
  • 大型フェリーの操縦性能を考慮した適切な操船制御の実現。
  • 自動離着桟の操船制御中に生じる機器の故障、周囲の環境条件の急激な変化などの事象に対して、自動離着桟の継続/中断の判断を行うための明確な基準と、中断の際に船員に操船を引き継ぐ際の明確な対応指針を設定する。

三井E&S造船、商船三井、東京海洋大学、昭島研究所は、自動離着桟実証プロジェクトをはじめとする活動を通して、自律航行船の実現を目指し、安全で安心な海上交通を探求し続けます。


※自動離着桟シミュレーション及び実証実験の様子