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WAKASHIO 座礁および油濁発生の件(その8)

2020年09月01日

当社が長鋪汽船株式会社の子会社(以下「船主」)からチャーターしていたばら積み貨物船WAKASHIO(以下「本船」)は、モーリシャス島沖で7月25日(土)に座礁、8月6日(木)に燃料油が流出、8月15日 (土)に船体が2つに分断しました。

船体前方部分は、8月24日(月)にモーリシャス共和国(以下、モーリシャス)領海内に沈下が完了しており、後方部分は、関係当局および船主手配の専門家チームが撤去計画を検討しています。

【物資提供・人員派遣の状況】

現地モーリシャスにおける活動をサポートすべく、人員の派遣や物資の提供を以下の通り実施しています。

  • 当社が手配した現地での油清掃に必要な物資は空輸で8月23日(日)より現地に到着しています。また、防護服やマスク、油吸着材などの追加物資も8月28日(金)までに現地到着しており、続く物資も9月3日(木)頃に到着予定です。
  • 地元漁業の支援を目的に、海上輸送で使用されるリーファーコンテナ(註2)をモーリシャスで輸入通関の上、漁業従事者に贈呈する予定で、9月11日(金)頃の現地到着予定です。
    贈呈予定のリーファーコンテナ
  • 当社が、当局との連携、情報収集、油濁拡大防止、流出油回収の支援を目的に派遣した人員について、8月30日(日)までに第2陣として6名が到着しました。
  • 現地では、新型コロナウィルスの感染拡大防止策に基づき、入国から最短14日間は外出制限されますが、各相手先との情報収集・折衝と、具体的行動計画の検討に注力しています。第1陣は外出制限が解除されたので、行動範囲を広げて活動をしております。

(註1) 上記の日時はいずれも現地時間です。

(註2) 貨物の温度管理が可能なコンテナで、肉、魚、野菜など生鮮食品をはじめ冷蔵、冷凍品の輸送に使用されます。

【対応体制の強化について】

当社は、短期的には漏油の回収や除去作業に有用な資材、支援物資の提供等を行っていますが、自然環境とその保護活動について知見を持つ外部専門家に広く助力を求めながら、長期的な視野において生態系回復と地域貢献できる方法を模索し、実行していきます。これを推進するために、以下の組織を設置および設立します。

  • 「モーリシャス環境・社会貢献チーム」の設置
    9月1日付けで、モーリシャスの環境復元に取り組み、地域社会への支援、モーリシャスの環境・社会貢献に関する当局や地域社会との渉外を専門で担当する「モーリシャス環境・社会貢献チーム」を経営企画部内に新設し、専任3名と兼任10名で発足しました。
  • モーリシャス駐在員事務所の設立
    現地における関係当局やモーリシャス地域社会との中期的な連携・対応を目的とするモーリシャス駐在員事務所を本年10月に設立予定です。

当社は引き続き、モーリシャスおよび日本の関係当局と連携して、船主と共に早期の事態解決に向けて取り組みます。