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当社運航自動車専用船が邦船社として初めて豪州農業省よりVSPS認証を取得
~豪州へのカメムシ侵入リスクを低減~

2020年09月16日

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「当社」)は、邦船社で初めて豪州農業省(Department of Agriculture、以下「豪州当局」)よりVessel Seasonal Pest Scheme(以下、VSPS)の認証を受けました。

豪州当局は、果物や野菜などの農作物に害を及ぼすカメムシの侵入を防ぐため、同国へ寄港する外航船の検疫を強化しており、自動車専用船においても本船及び積載車両が検査対象とされています。
カメムシには、気温が凡そ15°C以下になると冬眠に入り、気温の上昇とともに目覚め、行動が活発化する習性があります。そのため、10月頃から1月頃にかけて北半球の各港で船積みした本船が南半球に位置する豪州に寄港する際には、豪州当局による検疫検査が特に厳しいものとなります。

当社は、かねてより農業害虫の専門家や豪州当局をはじめとする関係者と協議を重ね対策をとってきましたが、このたび、邦船社として初めて、日本・韓国発豪州向け航路に従事する自動車専用船にて実施している様々な取り組み(註)が、豪州当局の定める基準に達していることを証するVSPSの認証を取得しました。これにより、豪州各港入港時の検疫検査がよりスムーズとなり、積載車両の荷揚げ遅延リスクを低減し、お客さまへのサービス品質の向上に寄与することも期待されます。

当社は、豪州の社会・経済の発展と共に持続的に成長する企業として、同国への農業害虫の侵入リスク低減に貢献する主体的な活動を継続します。

(註) 積み荷役開始前の貨物艙内クリーニングの徹底、積み荷役中の適切なベンチレーション操作の徹底、航海中の貨物艙チェックとカメムシ発見有無に関する適時且つ詳細な豪州当局との情報共有の徹底、等。
さらには、貨物艙内を積み港毎に防虫ネットで区切ることで、航海中或いは揚げ荷役時にカメムシが発見された場合にも、ハイリスクエリアを限定し、荷揚げ可能車両数の最大化と揚げ荷役スケジュール遅延リスクの最小化を図ります。