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新造木材チップ船に搭載したマイクロプラスチック回収装置で試験採取を実施
~一般商船を活用して、海洋環境の持続可能性に取り組む~

2020年11月24日

株式会社商船三井
三浦工業株式会社

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下、「商船三井」)と三浦工業株式会社(代表取締役:宮内大介、本社:愛媛県松山市、以下、「三浦工業」)は、共同で開発したマイクロプラスチック(※1)回収装置を新造木材チップ専用船に搭載し、試験採取を2020年10月27日に実施しました。

このマイクロプラスチック回収装置はバラスト水処理装置運転中に起動させて回収を行うものであり、荷役中に実施することを前提としております。バラスト水処理装置を構成する逆洗機能付きフィルタを利用し、同フィルタに捕集されたマイクロプラスチックを船外排出する手前で効率よく採取します。一般商船でマイクロプラスチックを回収する試みは世界初(※2)であり、今後も改良を進め、乗組員が扱いやすく、より多くのマイクロプラスチックを回収出来るよう検討を重ねます。

世界全体で日々発生する海洋プラスチックごみは長期にわたり海に残存し、地球規模での環境汚染が懸念されています。商船三井の海洋プラスチック汚染への取り組みは、環境省が主催する「プラスチック・スマート」フォーラムへの参加に始まり、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)が行う海洋プラスチック汚染に関わる科学的調査協力(※3)など、その活動を広げております。

商船三井は企業理念の一つとして海洋・地球環境の保全に努めることを定めており、一層積極的に海洋・地球環境の保全に対する取り組みを進め、SDGs(持続可能な開発目標)達成に向け貢献していきます。

三浦工業は2014年より販売を開始したバラスト水処理装置(2020年度末累計1200台)とマイクロプラスチック回収装置を通じて世界の海洋環境保全へ貢献するとともに、企業理念である「熱・水・環境の分野で環境に優しい社会、きれいで快適な生活の創造に貢献する」企業として、様々な製品をグローバルに展開してまいります。

マイクロプラスチック回収装置と配管の概略図
回収したマイクロプラスチック

(註1) 海へ放出されたプラスチックごみが紫外線や波による劣化によって5㎜以下の微小サイズになったプラスチック粒子を指します。

(註2) 商船三井調べ

(註3) 「海洋研究開発機構による海洋プラスチック調査に協力