2021年02月16日
株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「当社」)は、完全子会社である株式会社MOLマリン(社長:稲岡俊一、本社:東京都港区、以下「MOLマリン」)とMOLエンジニアリング株式会社(社長:宮崎基次、本社:東京都港区、以下「MOLエンジニアリング」)が2021年4月1日付で合併することを決定しました。
両社は共に1988年に設立されました。MOLマリンは日本の生活を支える海上物流の要となる港湾施設や船舶交通に関わるコンサルティング、コンサルティングにも用いる大型シミュレータを使った海上職員へのトレーニング、在宅勤務や各種オンラインサービスのインフラである4000キロにも及ぶ海底ケーブルを安全、正確に敷設する海底ケーブル敷設船のマネジメントを事業の核としてきました。一方のMOLエンジニアリングは舶用機器の点検整備に加え、2015年のバラスト水処理装置や2019年のSOxスクラバーの既存船へのレトロフィット等、海洋環境保全や人命の安全に係る国際ルールへの対応を行ってきました。
世界的なコロナ禍を契機として経済や消費の動向は大きく変わりました。海上物流への要求は高度化し、より効率的に世界全体のバリューチェーンに貢献すること、また環境への負荷を軽減し、脱炭素化の流れに適応することが求められています。当社グループはこの状況をチャンスと捉え、両社の合併を通じてハード、ソフトの両面からこの状況に積極的に取り組む体制を整え、コロナ禍が明けた後の海上物流の未来も見据えたサービスの提供を目指します。
また、当社が重点事業として経営資源を集中させている海運に関連し、そのノウハウを生かせる周辺事業(海洋事業)や自律運航の分野においても、本合併は効果が及びます。MOLマリンが海底ケーブルの敷設を通じて培ってきた洋上の様々な環境下において船位を自動で保持する技術や、MOLエンジニアリングが長年蓄積したエンジニアリングの経験は、今後拡大が見込めるLNG発電や風力発電などの様々な海洋事業を展開するうえで、当社グループのユニークな強みとなります。両社は、当社との緊密な連携の下で海洋技術を結集させ、安全の面でも技術的にも更なる差別化に向け進化してまいります。
(参考)
1. 合併の概要
(1)効力発生日 | 2021年4月1日(予定) |
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(2)合併の方式 | MOLマリンを存続会社とし、MOLエンジニアリングを消滅会社とする吸収合併 |
(3)その他 | 本合併は当社グループの完全子会社間の合併であるため、合併による新株の発行、その他の金銭等の交付は行いません。 |
2. 合併による新会社の概要
(1)名称 | MOLマリン&エンジニアリング株式会社 (英文:MOL Marine & Engineering Co., Ltd.) |
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(2)本社 | 2021年6月末を目途に、当社本社ビル(港区虎ノ門2丁目1番1号)内に移転する予定です。 それまで両社の各部門は従前の事務所にて業務を行います。 |
(3)代表者 | 稲岡 俊一(現MOLマリン代表取締役社長) |
(4)資本金 | 1億円 |
(5)事業内容 | 海洋技術全般にわたるコンサルティング事業、船舶の修繕及び入渠に関するエンジニアリング事業、安全監督請負、海底通信ケーブル敷設船の運航管理事業等 |
3. 本合併の当事会社の概要
MOLマリン | MOLエンジニアリング | |
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(1)名称 | 株式会社MOLマリン | MOLエンジニアリング株式会社 |
(2)所在地 | 東京都港区海岸3丁目18番1号 ピアシティ芝浦ビル | 東京都港区三田3丁目11番36号 三田日東ダイビル |
(3)代表者 | 代表取締役社長 稲岡 俊一 | 代表取締役社長 宮崎 基次 |
(4)事業内容 | 海事関係コンサルティング、安全監督請負、海底通信ケーブル敷設船の運航管理事業等 | 船舶の運航、修繕及び入渠に関するコンサルティング、エンジニアリング事業等 |
(5)資本金 | 1億円 | 2,000万円 |
(6)設立 | 1988年 | 1988年 |
(7)従業員数 | 89名(海上職員含む) | 23名 |
(8)株主 | 当社 100% | 当社 100% |