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”ORCA ACE”にClassNK初となるRemote Survey(RMSV)のノーテーション付与
~ICTを活用した船内環境見える化システムの構築(応用編)~

2021年02月24日

船舶維新 ISHIN NEXT

株式会社商船三井(代表取締役社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)が運航し、エム・オー・エル・シップマネージメント株式会社(社長:今井章景、本社:東京都港区)が管理する自動車運搬船“ORCA ACE(オルカ エース)”(以下「本船」)に対し、一般財団法人日本海事協会(会長:坂下広朗、本部:東京都千代田区、以下「ClassNK」)より遠隔検査(註1)への準備が整っていることを示すRemote Surveyの船級符号(以下、RMSVノーテーション)が付与されました。本船は、ClassNKのRMSVノーテーションが付与された初の船舶となります。

ClassNKによる船舶の安全性、海洋環境保護の観点から行われる立会検査では、従来は検査員が訪船して船上の検査箇所を現場で乗組員と共に確認・検査していました。本船で構築したシステムは、ICTの技術を活用して検査員が訪船せずとも遠隔から本船乗組員が撮影するリアルタイムの映像等を用いて検査ができるシステムです。これにより、本船までの移動や乗下船に要していた時間が効率化され、非対面・非接触で検査を受検できるようになります。

商船三井が取り組む「ICTを活用した船内環境見える化システムの構築」プロジェクトは国土交通省の「先進安全船舶技術開発支援事業」に採択されており、ClassNKとも共同研究と実証実験を行っていました(註2)。今回はその成果の一環で、RMSVノーテーションを取得することができました。

商船三井グループは、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)などICT(註3)の利活用によるイノベーションを通じて運航の安全性・効率性の更なる向上を図り、物流のビジネスパートナーとしてお客様に選ばれる企業グループを目指します。

オンラインによる証書授与式 (左上:日本海事協会 執行役員 河関良則、右上:エム・オー・エル・シップマネージメント株式会社 社長 今井章景、左下:株式会社商船三井 スマートシッピング推進部長 藤井仁、右下:Master of M/V “Orca Ace” Capt. Sergey Nichiporenko)

(註1) 遠隔検査の適用対象はClassNK規則の要件に準じます。

(註2) 詳細は、2017年4月3日付プレスリリース「ICTを活用した船内環境見える化システムの構築」プロジェクト国土交通省 平成29年度「先進安全船舶技術開発支援事業」に採択~更なる安全運航に向けたICTの積極的な利活用の推進~をご参照ください。

(註3) ICT:Information and Communication Technologyの略語。IT(情報技術)に通信コミュニケーションの重要性を加味した言葉。