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丸住製紙向け新造木材チップ船にマイクロプラスチック回収装置を搭載
~一般商船を活用して海洋・地球環境保全を加速させる~

2021年03月24日

丸住製紙株式会社
株式会社商船三井
三浦工業株式会社

丸住製紙株式会社(代表取締役社長:星川知之、本社:愛媛県四国中央市、以下、「丸住製紙」)と株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下、「商船三井」)は、商船三井と三浦工業株式会社(代表取締役:宮内大介、本社:愛媛県松山市、以下、「三浦工業」)が共同開発中のマイクロプラスチック(註1)回収装置を、2022年に竣工を予定している丸住製紙向けの新造木材チップ船1隻に搭載することを決定しました。マイクロプラスチック回収装置の搭載は、2020年10月27日の試験採取実施(註2)に始まり、バルクキャリア3隻への搭載を経て、本船は5隻目の搭載となる予定です。

従来、マイクロプラスチックはバラスト水処理装置を構成する逆洗機能付きフィルタに捕集され、フィルタ洗浄時の船外排水と一緒に排出されていました。そこで、新たにマイクロプラスチック回収装置を設置し、船外排水の一部を導くことによって、マイクロプラスチックの回収を実現しました。これまでの試験採取から、本装置の性能が設計通りであることを確認し、年間一隻あたり数万個の回収量を見込んでいます。

丸住製紙は企業理念として「地球環境保全に努める企業」であることを掲げており、環境に調和したものづくりを大切にしています。資源循環型産業への限りない探求と地球規模での環境・社会問題への取り組みを通じ、社会課題の解決に取り組んでいます。

商船三井は一般商船へのマイクロプラスチック回収装置搭載数のさらなる拡大と、回収したマイクロプラスチックをリサイクルする事により、綺麗な海と資源循環の達成を目指します。また、海運会社として一層積極的に海洋・地球環境の保全に対する取り組みを進めていきます。

三浦工業は、バラスト水処理装置の排水を全量回収できるマイクロプラスチック回収装置の商品化を進め、世界の海洋環境保全に取り組んで参ります。

マイクロプラスチック回収装置と配管の概略図
マイクロプラスチック回収装置と配管の概略図

(註1) 海へ放出されたプラスチックごみが紫外線や波による劣化によって5mm以下の微小サイズになったプラスチック粒子を指します。

(註2) 2020年11月24日プレスリリース参照:「新造木材チップ船に搭載したマイクロプラスチック回収装置で試験採取を実施