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タタスティール社とGHG排出削減に向けたばら積み船の実現を目指し覚書を締結

2021年08月24日

株式会社商船三井(社長:橋本剛、本社:東京都港区、以下「商船三井」)、商船三井ドライバルク株式会社(註1)(社長:菊地和彦、本社:東京都港区、以下「商船三井ドライバルク」)とTata Steel Limited社(CEO:T V Narendran、本社:インド ムンバイ、以下「タタスティール社」)は、製鉄用原燃料を海上輸送する際に排出される温室効果ガス(以下「GHG」)を削減すべく、環境負荷の少ないばら積み船の実現を目指して協業を行う覚書を締結しました。3社は、クリーン代替燃料や商船三井が手掛ける「ウインドチャレンジャー(註2)」を含めた各種GHG削減に向けた新技術の導入を検討します。

タタスティール社は、年間の粗鋼生産能力が3400万トンにも上る、世界的にも有数のインド最大手の製鉄企業です。

商船三井グループは、「商船三井グループ 環境ビジョン2.1」(註3)で定めた中長期目標の実現に向け、5つの戦略(図1)を掲げています。本件を含め、「クリーン代替燃料の導入」や「さらなる革新的な省エネ技術の導入」を推進し、「2050年までのネットゼロ・エミッション達成」に向け、GHG排出削減に努めます。

タタスティール社と商船三井、商船三井ドライバルクはこれまでの鉄鉱石、原料炭などの輸送契約を通じ培われた信頼関係を基礎に、環境対応船を通じた海上輸送でのGHG排出削減という共通目標を実現すべく、パートナーシップを強化します。

(註1) 商船三井ドライバルク
2021年4月1日付で、商船三井は100%出資子会社の商船三井近海株式会社と遠洋不定期船事業、木材チップ船事業、およびパナマックス事業の一部の営業活動を一体化し、商船三井ドライバルクを設立しました。商船三井ドライバルクは載貨重量が1万トンから10万トンまでのばら積み船、木材チップ船、多目的船等、多様な船型・船種、合計約200隻を運航する事業体として、多岐におよぶお客様への「ワンストップサービス」を提供しています。
関連プレスリリース:ドライバルク事業に関するグループ内組織再編 ~「商船三井ドライバルク株式会社」発足のお知らせ~
商船三井ドライバルクHP:https://www.moldrybulk.co.jp/

(註2) ウインドチャレンジャー
コンセプト動画:「地球の未来に、風で挑む」ウインドチャレンジャープロジェクト―温室効果ガス削減を目指し「帆」をもつ日本初の大型商船実現へ―MOL Wind Challenger Project - YouTube

伸縮可能な帆によって風力エネルギーを推進力に変換する装置を船舶に搭載することにより、航行燃料の削減が可能となるため、5~8%のGHG削減が見込めるプロジェクトです。
(2019年10月3日付プレスリリース「ウインドチャレンジャーが設計基本承認を取得~温室効果ガス削減を狙い「帆」をもつ大型商船実現へ~」参照。)

ウインドチャレンジャー搭載第1船として、東北電力向け石炭専用船の建造を大島造船所に発注済みであり、運航開始は2022年を予定しています。
(2020年12月10日付プレスリリース「硬翼帆式風力推進装置(ウインドチャレンジャー)搭載石炭船による輸送契約の締結について~世界初の「帆」を搭載した石炭船の導入により、環境負荷低減と経済性の両立を目指す~」参照)。

(註3) 商船三井グループ 環境ビジョン 2.1
商船三井グループ環境ビジョン2.1 | 環境 | サステナビリティ | 商船三井 (disclosure.site)

(図1)