2026年04月09日
株式会社商船三井(社長:田村 城太郎、本社:東京都港区、以下「当社」)は、Shell Trading Rotterdam B.V.(以下「Shell」)と連携し、第三者が運航する船舶で低炭素燃料が使用されたことにより生まれた温室効果ガス(GHG)削減効果を、当社が証明書(環境属性証明書:註1)として、当社のお客様に提供できる仕組み(間接生成:註2)を実証しました。
この仕組みが実現可能になった背景には、国際的に共有されているルールと、第三者による管理基盤の存在があります。国際的NPOであるSmart Freight Centre(以下「SFC」)が公表する国際的ルール(Market Based Measures Accounting Framework、以下「MBMフレームワーク」:註3)に基づき、123Carbon B.V.(以下「123Carbon社」)が提供する第三者レジストリを活用することで、低炭素燃料由来の環境価値を透明性と信頼性を確保した形で管理し、お客様に提供できる新たなBook and Claim(註4)のスキームを実現しました。

【本取り組みを通じて当社のお客様に環境属性証明書が提供可能となるまでの流れ】
● Shellの役割
● 当社の役割
本取り組みにより、当社運航船に限らない柔軟な脱炭素ソリューションを提供できるようになり、お客様の多様な脱炭素ニーズに応える選択肢が広がりました。また、海運エコシステムに関わるさまざまなステークホルダーが協調することで、脱炭素の取り組みをより実効性のある形で広げていく可能性を示すものでもあります。
当社グループの「環境ビジョン~BLUE ACTION 2035 Phase 2~」において、カーボンインセット事業は「削減の実効性を高めるための『仕組み作り』」の一つと位置付けられています。当社は、海運にとどまらず、空運・陸運など他輸送モードにもまたがる環境属性証明書の提供に対するニーズに応えるべく、Shellとのさらなる協業の機会を模索し、今後も本取り組みを始めとする様々な取り組みを積み重ね、カーボンインセット事業を強化してまいります。
(註1) 環境属性証明書とは、ある低炭素輸送サービスに使用された低炭素燃料の数量に紐づく環境属性情報(炭素強度、GHG排出削減量、その他の持続可能性特性を含む)を詳述する証明書のこと。
(註2) MBMフレームワークによれば、間接生成は運送人、荷主、物流サービスプロバイダが低炭素輸送サービスを生成する手法の一つ。運送人の場合は、その運送人自身が運航する船隊であたかも低炭素燃料が使われたかのように、荷主及びフォワーダーの場合は、そのサプライチェーン内の運送人が所有又は運航する船隊に物理的に低炭素燃料ソリューションを展開していなかったとしてもあたかも使われたかのように、カーボンフットプリントを計算して行われる。
(註3) MBMフレームワークは、2023年6月に発表されたBook and Claimのアプローチに基づいたGHG会計のフレームワークであり、荷主、物流サービスプロバイダ、貨物運送人、脱炭素ソリューションプロバイダ(低炭素燃料のサプライヤ等)が効果的に連携して低炭素輸送サービスを展開する方法を概説している。
詳細については、以下ウェブサイトをご参照ください。
https://www.smartfreightcentre.org/en/our-programs/emissions-accounting/market-based-measures-accounting-framework/
(註4) ISOの定義によれば、Book and Claimは管理の連鎖のモデルの一つ。このモデルでは(特定の環境特性またはサステナビリティ特性を表す)管理記録の流れが必ずしもサプライチェーンを通じた物質または製品の物理的な流れと接続されていない。
(註5) 詳細については、以下サービスサイトをご参照ください。
BLUE ACTION NET-ZERO ALLIANCE (カーボンインセットプログラム) | サービス | 商船三井(MOL) Solutions
商船三井グループのサステナビリティ課題
商船三井グループでは、グループビジョンの実現を通じて社会と共に持続的な発展を目指すための重要課題として「サステナビリティ課題(マテリアリティ)」を特定しています。本件は、サステナビリティ課題の中でも特に「環境」にあたる取り組みです。



