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FOCUSプロジェクト 第一弾 実装
船舶管理強化アプリケーション『Fleet Viewer』をリリース
~ Stress Free Operation with Big Data Analysis ~

2019年05月21日

船舶維新NEXT株式会社商船三井(代表取締役社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)は、三井E&S造船株式会社(社長:古賀 哲郎、本社:東京都中央区、以下「三井E&S造船」)並びに株式会社ウェザーニューズ(代表取締役社長 草開千仁、本社:千葉県千葉市、以下「ウェザーニューズ」)と、運航データ利活用に向けたプロジェクト『FOCUS』(註1)の第一弾『Fleet Viewer』をリリースしました。

人や貨物を安全に輸送するためには、輸送を行う船舶の安全な運航が前提になりますが、陸から離れた大海原を長距離移動する船舶の状態は、物理的な距離や通信環境の制限があったため、安全の維持やトラブル時の対応の大部分を乗船している乗組員の経験とスキルに依存し、陸上からは電話などで「聞く」ことは出来ても「見る」ことは出来ませんでした。例えるならば、患者のかかりつけの「診療所」では手に負えない症状への処方を、電話で「病院」にアドバイスを求めていた状況でした。

「Fleet Viewer」は 、遠く離れた陸上の「病院」からも「観る」ことで、船が故障しないように「予防」することと、それでも故障した場合に即座に「治療」に切り替えること、その「予防と治療」のノウハウを「診療所」と共有することを可能にします。つまり航海中も乗船している乗組員のみならず、陸上の船舶管理監督が、時に外部の力も借りながら船の状態を「観る」こと、「診る」こと、「看る」こと、が可能になり、蓄積されたビッグデータを分析して得た知見をFOCUSが導入された全船隊で共有することで、より安全な輸送サービスをお客様に提供します。

「Fleet Viewer」の仕組

「Fleet Viewer」は、本船の状態が分かる6,000点にも及ぶセンシングデータを他に例を見ない高周期(1分間隔)で収集し、船上、陸上あらゆる場所から各機器の運転状態、船舶位置情報、海気象情報等を船陸間で共有します。膨大なデータ数を取り扱うFleet Viewerは、ユーザフレンドリーなインタフェースを設けることで使いやすさも追求しています。「ひと目で分かる」・「深掘りできる」・「プッシュ通知」の特徴に加え、各機能のカスタマイズ可能です。また、カスタマイズ内容をユーザ間で共有できるようにしており、ユーザとともに進化し続けるアプリケーションを実現しています。

『FOCUS』プラットフォーム

本船運航データを「収集」し、ABLOGデータの一部と共にクラウド上に「保管」します。蓄積したデータより安全運航強化・環境負荷低減に向けた各種アプリケーションを開発することでデータを「利用」していきます。

今後の「FOCUS」プロジェクト開発予定

Fleet Viewerに続く、第二弾として、陸上にいても判断がしづらい船の経年劣化や環境への影響についても、「FOCUS」出来る仕組の開発を本年10月頃にリリースする予定にしています。
その後も、各種アプリケーションを順次開発・リリースを計画しております。

当社は、『FOCUS』プロジェクトを通じて、継続的に実運航データを活用した有効性のあるアプリケーションの拡充に努め、トラブルフリーな本船オペレーションを目指し、ストレスフリーな輸送サービスを提供します。

(註1)2018年10月15日付プレスリリース「始動!『FOCUS』プロジェクト ~ 業種を超えた協創、ICTを活用したデータドリブンな取り組みを通じて更なる安全運航強化・環境負荷低減を実現する ~」参照