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グリーンローンによる資金調達を決定
~トタル向け世界最大級のLNG燃料供給船第1船の建造資金に活用~

2019年12月23日

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)は、当社が保有・管理する世界最大級のLNG燃料供給船(註1)の建造資金を、当社初のグリーンローンとしてBNP Paribas(以下、「BNPP」)および中国輸出入銀行(以下、「CEXIM」)から借入を行うことを決定しました。また、本グリーンローンに関して、第三者機関による適格認証を取得(註2)したことをお知らせします。

グリーンローンとは、調達資金の使途を環境改善効果のある事業(グリーンプロジェクト)に限定した借入です。商船三井は経営計画「ローリングプラン2019」において、「ローリングプラン2018」に引き続き環境・エミッションフリー事業をコア事業の一つに育てることを掲げています。また、2017年4月に策定した「商船三井グループ環境ビジョン2030」では、環境課題に関し商船三井グループが目指す姿を明確にしました。

BNPPの東南アジア地域海運産業担当の最高責任者マシュー・フォレスト氏は「クリーンな代替燃料としてLNGの活用が更に求められる海運産業において、LNG燃料供給船は重要な役割を担います。BNPPは2020年から開始されるSOx規制および2050年を目標としたGHG・CO2排出規制のフレームワークに従い、本ファイナンスの共同主幹(MLA:Mandated Lead Arranger)およびソログリーンストラクチャーアドバイザリーとして、世界最大級のLNG燃料供給建造のファイナンスに積極的に協力します。この度のファイナンスはLNG燃料供給船において世界で初めてのグリーンローンによる資金調達であり、マイルストーンとなる取引です。海運業界は大規模なカーボン排出量の削減およびサステナビリティパフォーマンスの改善を目的にした急速な変化の時期にあたり、BNPPとしては船舶金融およびサステナブル・ファイナンス両方におけるリーダーとして、グリーンイニシアチブを推進してまいります。」と述べました。

また、同様に借入先の一つであるCEXIMは、グリーンクレジットおよびグリーンファイナンス理念を支持しており、サステナビリティおよび環境保護に適応した環境に優しい船舶をサポートすることにより一層力をいれています。

商船三井グループはこれまでも、環境規制への対応や環境負荷低減に向けた取り組みを、ビジネスチャンスおよび差別化の機会と捉え、優れた環境技術の積極的採用や、新技術の開発に果敢に挑戦してきました。商船三井の環境に対する積極的な取り組みについて、幅広いステークホルダーの皆様に理解を深めていただくために、2018年8月にはグリーンボンド(註3)を、2019年7月にはサステナビリティボンド(註4)を発行しておりますが、借入においても、この度当社では初めてグリーンローンの契約締結に至りました。

グリーンローン概要

借入人 当社100%出資子会社
借入先 BNPP、CEXIM(協調融資)
資金使途 LNG燃料供給船建造資金(註5)
評価機関 Vigeo Eiris(ヴィジオアイリス)

(註1)
詳細は2018年2月6日付プレスリリース「トタルと商船三井が先駆者的な LNG 燃料供給 LNG 燃料供給船の長期傭船契約を締結」をご参照ください。

(註2)
商船三井は、本グリーンローンの適格性と透明性の確保のため、世界有数の仏ESG評価機関であるヴィジオアイリス(Vigeo Eiris)から2019年12月12日付で適格性に関する認証を取得しました。適格認証の詳細は、こちらからご覧いただけます。

(註3)
詳細は2018年8月7日付プレスリリース「グリーンボンド(第20回無担保社債、第21回無担保社債)発行に関するお知らせ~国内初の個人投資家向けグリーンボンド「商船三井ブルーオーシャン環境債」を発行~」をご参照ください。

(註4)
詳細は2019年6月28日付プレスリリース「サステナビリティボンド発行に関するお知らせ~国内初の個人投資家向けサステナビリティボンド「商船三井ブルーオーシャンサステナビリティ債」を含む~」をご参照ください。

(註5)
本グリーンローンによる調達資金は全額、2020年から北欧州でLNG燃料メガコンテナ船にLNG燃料供給に従事予定の世界最大のLNG燃料供給船の建造費に充当します。LNG燃料の普及・利用に貢献することに加え、自らもLNGを燃料として航行可能な船舶。