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“KUROTAKISAN MARU Ⅲ(黒滝山丸Ⅲ)”竣工
~次世代石炭船「EeneX」第1船~

2021年12月02日

株式会社商船三井(社長:橋本剛、本社:東京都港区、以下「当社」)が運航する電源開発株式会社(社長:渡部肇史、本社:東京都中央区、以下、「電源開発」)向け次世代石炭船 “KUROTAKISAN MARU Ⅲ(黒滝山丸Ⅲ)”の命名引渡式が、12月2日に株式会社大島造船所(社長:平賀英一、本社:長崎県西海市)にて行われ、電源開発代表取締役社長の渡部ご夫妻、当社代表取締役社長の橋本夫妻をはじめ多くの関係者が出席する中、処女航海の途につきました。

“KUROTAKISAN MARU Ⅲ(黒滝山丸Ⅲ)”の船名は、電源開発・竹原火力発電所のある広島県竹原市の「黒滝山」に由来し、初代「黒滝山丸」(1981年竣工)、二代目「黒滝山丸」(1995年竣工)に続く三代目として命名されました。今後、同社火力発電所向けの石炭輸送に従事します。

本船は、石炭船の船型開発に知見があり建造経験豊富な国内造船所と当社の運航に関するノウハウを集積して設計した次世代型石炭船「EeneX(イーネックス)」(註1)の第1船です。ダブルハル構造を採用することで、貨物ホールドへのバラスト水漲水を不要として、海中への汚水排水リスクの軽減、貨物への塩分・錆などの混入リスクの軽減を図ると同時に、SOxスクラバーを搭載し、環境負荷の低い輸送を実現します。

当社は、日本の重要なエネルギーリソースを安全且つ安定的に輸送することと経済性を両立させ、お客様と環境にとって最適で「ストレスフリー」な輸送を提供します。

【“KUROTAKISAN MARU Ⅲ(黒滝山丸Ⅲ)”概要】
全長:234.96m
全幅:38.00m
型深:20.05m
載貨重量:89,999トン

(註1) 【EeneXの主な特徴】

  • 貨物ホールドにダブルハル構造を採用
  • 貨物ホールドの形状にセミボックスシェイプ型を採用
  • 貨物ホールドのバラスト水兼用ホールドを廃止

EeneX(イーネックス)には船の開発にあたりキーワードとなった様々な以下「E」と、相乗効果を表現する”X”を組み合わせ、引き続き石炭火力発電の一翼を担い世界のエネルギー(”ene”)普及に貢献したいとの思いが込められています。
(1) 効率性・・・・・・Efficient
(2) 安全性・・・・・・Ease
(3) 環境・・・・・・Ecological
(4) 経済性・・・・・・Economical
(5) 進化・・・・・・Evolve

詳細は2019年6月19日付当社プレスリリース「次世代石炭船「EeneX」を設計~クリーンなエネルギー輸送に貢献~」および、2019年12月12日付当社プレスリリース「次世代石炭船「EeneX」2隻発注へ~エネルギーの効率的な輸送へ貢献~」をご参照ください。