トップページ > プレスリリース 2022年 > LNG燃料フェリー「さんふらわあ むらさき」の命名・進水式を実施 ~当社グループ発注済LNG燃料フェリー4隻の2番船が就航~

LNG燃料フェリー「さんふらわあ むらさき」の命名・進水式を実施
~当社グループ発注済LNG燃料フェリー4隻の2番船が就航~

2022年08月30日

株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「商船三井」)が三菱造船株式会社(社長:北村 徹、本社:横浜市西区、以下「三菱造船」)に発注した日本初のLNG燃料フェリー2隻(註1)のうち、2番船の命名・進水式が8月30日に三菱重工業 下関造船所 江浦工場(山口県下関市)で行われました。

式典では、商船三井会長の池田潤一郎により「さんふらわあ むらさき」(以下「本船」)と命名され、続いて本船就航予定航路発着地の大阪府/大分県に縁のある、パラアスリートの中西麻耶様により支綱切断が執り行われました。本船は、今年3月に命名・進水した「さんふらわあ くれない」の姉妹船で、2023年3月に三菱造船から引き渡しを受けた後、株式会社フェリーさんふらわあ(社長:赤坂 光次郎、本店:大分県大分市、以下「フェリーさんふらわあ」)が大阪~別府航路において運航する既存船(註1)の代替として就航する予定です。

「さんふらわあ むらさき」命名・進水式の様子

本船は既存船に比べて、貨物輸送と旅客輸送の両面で輸送力と利便性が向上します。貨物輸送においては、トラックの積載台数を大幅に増やし、ドライバーズルームを拡充することでモーダルシフトへの対応を加速します。また旅客輸送では、客室に長距離フェリー初となるコネクティングルームを設置するほか、最先端の技術やこだわりの設計により静粛性を向上するなど(註2)、「カジュアルクルーズコンセプト」(註3)を更に拡充します。

当社グループは、2050年までにネットゼロ・エミッションを達成することを目指し、2021年6月に「商船三井グループ 環境ビジョン2.1」に沿って脱炭素・低炭素化実現に向けた「クリーン代替燃料の導入」戦略を推進しています。

LNG燃料は従来の燃料油に比べ二酸化炭素では約25%などのGHG排出削減効果があり、また船舶燃料として長年使用されている実績があります。当社では「今すぐ実現可能なGHG排出削減の取り組み」として、LNG燃料船の導入を進めています。2050年のネットゼロ・エミッション達成に向け、トランジションとしてLNG燃料を活用し、更なるGHG排出削減を目指しています。

なお、当社フェリー事業においては既にLNG燃料フェリー4隻を発注済で、「さんふらわあ くれない」、本船に続いて最新鋭のLNG燃料フェリー2隻を建造し、商船三井フェリー株式会社(社長:尾本 直俊、本社:東京都千代田区)が運航する大洗~苫小牧航路において、既存船の代替として2025年に就航させる予定です(註4)。今後もグループ一丸となり低・脱炭素化社会の実現に貢献していきます。

【既存船との比較】

  くれない/むらさき
(新造船)
あいぼり/こばると
(既存船)
乗客数 716名 710名
トラック積載可能数
(13m換算)
137台 92台
航行速力 22.5ノット 22.4ノット
全長 199.9m 153.0m
総トン数 約17,300トン 9,245トン

【本船イメージ図】

(註1) 関連プレスリリースをご参照ください。
株式会社フェリーさんふらわあ2022年8月30日付 プレスリリース
https://www.ferry-sunflower.co.jp/news/article/press220830hp.html
2019年11月20日付プレスリリース「日本初のLNG燃料フェリー「さんふらわあくれない」「さんふらわあむらさき」2隻の建造を決定 ~最新技術による「環境負荷の低減」及び「モーダルシフトへの対応」の達成と「伝統の継承」を共立させた大型フェリー~
2022年3月3日付プレスリリース「日本初のLNG燃料フェリー「さんふらわあ くれない」の命名・進水式を実施 ~2023年1月より大阪~別府航路に就航~

(註2) 本船詳細については以下「フェリーさんふらわあ」ホームページをご参照ください。
大阪~別府航路 新造船さんふらわあ くれない・さんふらわあ むらさき | フェリーさんふらわあ (ferry-sunflower.co.jp)

(註3) 上質な船旅としてのクルーズを、定期航路を利用することで気軽に楽しんで頂く、商船三井グループフェリー事業の基本コンセプト

(註4) 2022年2月17日付プレスリリース「最新鋭LNG燃料フェリー2隻の建造を決定 ~風を活かすスーパーECOフェリー誕生 加速するモーダルシフトへの対応~

【商船三井グループが設定した5つのサステナビリティ課題
商船三井グループでは、事業を通じて優先的に取り組むべき社会課題として特定した「サステナビリティ課題」への対応を推進することで、持続可能な社会の実現に貢献します。本件は、5つのサステナビリティ課題の中でも特に「Environment -海洋・地球環境の保全-」と「Innovation -海の技術を進化させるイノベーション-」にあたる取り組みです。