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台湾沖での洋上風力発電事業へ出資参画
~建設からの事業参画でクリーンエネルギーの生産へ前進~

2025年05月09日

株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は建設段階から洋上風力発電事業へ参画し知見を得ることを目的として、デンマークの再生エネルギー系ファンドであるCopenhagen Infrastructure Partners P/S(アジア太平洋地域担当地域パートナー兼責任者:Thomas Wibe Poulsen 、本部:コペンハーゲン、以下「CIP」)からCI Fengmiao Ltd(以下、「CI Fengmiao」)の10%株式を取得することで合意しました。
CI FengmiaoはCIPが台湾で事業開発を進める渢妙洋上風力発電所(註1)を管理運営するFeng Miao Wind Power Co., Ltdの100%出資者です。
本事業の発電容量は台湾の約65万世帯分の使用電力に相当する495MWであり、本事業参画に伴う当社の総投資額は日本円換算で約250億円となる見込みです。

(署名式の様子)
左からCIP パートナー Gordon White氏、CIP パートナー兼APAC Regional Head for the Flagship Funds Thomas Wibe Poulsen氏、CIP マネージング パートナー Jakob Poulsen氏、当社常務執行役員 杉山 正幸、当社 風力事業ユニット長 森口 岳泰

なお、洋上風力発電機の建設工事は2025年3月の最終投資決定と同時に開始しており、2027年末の完工を予定しています。本事業から発電される電力は、締結済の売電契約を通じてGoogleや台湾の大手半導体ファウンドリであるUnited Microelectronics Corporation等民間企業6社へ供給されます。

当社の台湾における洋上風力発電事業への参画は、フォルモサ1洋上風力発電所(註2)に続く2件目となります。本事業においては建設段階から当社人員を派遣し、建設工事を始めとする洋上風力事業について更なる理解を深めることを目指しています。また当社は、建設およびメンテナンスを支援する作業船の提供などを通じて本事業へ貢献します。

当社は本事業への参画を通じて、再生可能エネルギー事業の更なる拡充を図り、脱炭素社会の構築に寄与してまいります。
洋上風力発電事業をグループ経営計画「BLUE ACTION 2035」に於けるポートフォリオ戦略の具体的なアクションプランの一つとしており、浮体式洋上風力開発を行うOdfjell Oceanwind AS社への出資(註3)や台湾でのSOV(註4)事業、国内でのCTV(註5)運航、風力発電メンテナンス企業である株式会社北拓との資本提携など、洋上風力発電のバリューチェーン全体において幅広いサービスの提供に取り組んでいます。当社の洋上風力発電関連事業については「商船三井 Solutions」をご参照ください。

【Copenhagen Infrastructure Partners P/Sについて】

2012年にデンマークで設立されたCIPは、グリーンフィールド再生可能エネルギーへの投資に特化した世界最大級のファンドマネージャーの一つです。

(註1) 渢妙洋上風力発電所の概要・位置

事業会社名 Feng Miao Wind Power Co., Ltd (読み:フェンミャオ・ウインド・パワー)
発電所所在地 台湾 台中沖(~35km地点)
発電方式 洋上風力発電(着床式)
発電容量 495MW
基数 33基(Vestas社製15MW機)
商業運転開始 2027年末(予定)

(註2) 台湾苗栗県沖で運営されている台湾初となる商業規模の洋上風力発電所へ出資しました。
2022年3月4日付プレスリリース台湾における洋上風力発電事業への出資参画について

(註3) 浮体式洋上風力発電技術および浮体式洋上風力プロジェクトを開発するOdfjell Oceanwind AS社への出資を通じて、ノルウェーでの洋上風力発電事業へ参画しました。
2023年10月5日付プレスリリース浮体式洋上風力開発を行うノルウェー・Odfjell Oceanwind AS社に出資参画

(註4) Service Operation Vesselの略。洋上風力発電所の保守・運用に使われる専用船で、メンテナンス用の部品・基材の保管や運搬を行う他、洋上の風車まで技術者を送り届け、数週間の滞在をサポートします。
2022年3月10日付プレスリリース台湾大彰化洋上風力発電所向け「アジア初の新造SOV」が竣工~台湾最大規模の洋上風力発電所の安定操業へ寄与~
2023年11月22日付プレスリリース台湾洋上風力発電所向けSOV造船契約の締結 ~2022年竣工のアジア初新造SOV「TSS PIONEER」に次ぐ2隻目を建造~ | 商船三井
2024年6月28日付プレスリリース台湾洋上風力発電所向け3隻目のSOV造船契約の締結 ~アジア地域でのSOV船隊拡大と事業展開を推進~ | 商船三井

(註5) Crew Transfer Vesselの略。比較的離岸距離の近い洋上風車に対して、洋上風力発電所のメンテナンス技術者を、拠点となる港から送り届ける交通船。


商船三井グループが設定した5つのサステナビリティ課題
商船三井グループでは、グループビジョンの実現を通じて社会と共に持続的な発展を目指すための重要課題として「サステナビリティ課題 (マテリアリティ)」を特定しています。本件は、5つのサステナビリティ課題の中でも特に「Environment -海洋・地球環境の保全-」、「Innovation -海の技術を進化させるイノベーション-」にあたる取り組みです。