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「PBCF」プロペラ効率改善装置が物流環境負荷軽減技術開発賞を受賞
- 3~5%の燃料消費量削減効果、環境負荷軽減への取り組み -

2020年06月12日

船舶維新 ISHIN NEXT

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)のグループ会社である商船三井テクノトレード株式会社(社長:八田宏和、本社:東京都中央区、以下「商船三井テクノトレード」)が販売するプロペラ効率改善装置「PBCF」(Propeller Boss Cap Fins)が、一般社団法人日本物流団体連合会が選定する「第21回物流環境大賞」(註1)の物流環境負荷軽減技術開発賞を受賞しました。

「PBCF」は、プロペラ後方に発生するハブ渦の損失エネルギーを回収することでプロペラ効率を改善させる装置(非搭載船比の省エネ効果:3~5%減)で、燃費向上によって温室効果ガスの排出量を削減し、環境負荷軽減に寄与します。

商船三井、(株)西日本流体技研、ミカドプロペラ(株)(現・ナカシマプロペラ(株))の3社によって開発され、1987年の販売開始以来、全世界で広く認められ、3,400隻を超える船舶に搭載されています。この功績が評価され、この度の受賞に至りました。商船三井及びグループ各社が保有する大多数の船舶に「PBCF」は標準搭載されています。

現在は、商船三井テクノトレード、商船三井、(株)三井造船昭島研究所の3社で共同研究を進め、2017年には、フィンの形状や高さに改良を加えて省エネ効果を更に向上させた「新型PBCF」の販売を開始しています。(註2)

カナダ・バンクーバー港の環境プログラム“EcoAction Program”で、クジラなどの水中哺乳類の生態系に悪影響を及ぼすとされる「水中騒音」を低減する装置に認定され、「PBCF」搭載船に対する港費優遇措置が実施(註3)されており、海洋生物の環境保全にも貢献しています。

商船三井グループは、今後も「環境・エミッションフリー事業」を推進・育成し、世界各地・各港の環境保全に寄与していくとともに、「船舶維新NEXT ~MOL SMART SHIP PROJECT~」(註4)を通じて、"安全運航"と"環境負荷低減"技術を深化させていきます。

プロペラに装着した「新型PBCF」(写真の赤丸)
プロペラに装着した「新型PBCF」(写真の赤丸)

(註1) 詳細は同賞のウェブサイトをご参照ください。

(註2) 2017年5月19日付プレスリリース「プロペラ効率改善装置『新型PBCF』を販売開始

(註3) 2017年2月6日付プレスリリース「『PBCF』プロペラ効率改善装置がカナダ・バンクーバー港の環境保全プログラム指定技術に選定

(註4) 2016年11月24日付プレスリリース「『船舶維新NEXT ~MOL SMART SHIP PROJECT~』発足