2025年07月01日
株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は、関係当局の承認を取得し、2025年3月7日に締結した持分譲渡契約(註1)に基づき、2025年6月30日にタンクターミナル会社であるLBC Tank Terminals Group Holding Netherlands Coöperatief U.A.(社長:Frank Erkelens、本社:ロッテルダム、以下「LBC社」註2)の全持分取得を完了しました。持分の取得価格は1,715百万米ドルとなります。
当社グループは、ケミカルロジスティクス事業を今後成長が見込める戦略的事業領域として位置付けており、2019年のNordic Tankers、2024年のFairfield Chemical Carriersに続き、今回のLBC社買収により、海上輸送に加え、陸上保管も当社の事業ポートフォリオに加え、ケミカル物流サービス体制を強化します。顧客の多様なニーズに柔軟に対応することができることに加え、タンクターミナル事業はボラティリティが低く、経営計画「BLUE ACTION 2035」のポートフォリオ戦略で掲げている安定収益型ビジネスの柱としての成長を見込んでいます。
更には、脱炭素社会の実現に向けアンモニアやCO2の輸送需要の拡大が見込まれる中、陸上貯蔵ビジネスを当社のビジネス領域に加えることで、当社の次世代エネルギー事業展開を加速していきます。
当社社長 橋本コメント
「LBC社を当社グループに迎え入れることにより、グループ経営計画に掲げる海を起点とした社会インフラ企業への変革を加速していきます。当社のグローバルネットワークとLBC社のタンクターミナル運営における専門性の融合により、お客様ならびに社会に対して、新たな価値の提供に取り組みます。また、LBC社とともにケミカルロジスティクス事業のさらなる強化に加え、次世代エネルギー事業のバリューチェーン拡大を実現していきます。」
LBC社 CEO Frank Erkelens(フランク・エルケレンス)コメント
「LBC社は、MOLグループの一員として新たな章を歩み始めることを心より楽しみにしています。両社の強みを融合させることで、新たな価値を創出できると確信しています。共通の価値観、お互いの強みを活かせる専門性、そして長年にわたって卓越性を追求し続けてきた姿勢を原動力に、両社が力を合わせ、社会に意義ある貢献を果たし、グローバルな存在感をさらに高め、次世代エネルギー・ケミカル産業の進化するニーズに応えていける大きな可能性を見出しています。私たちは共に、成長・革新・持続可能な未来の実現に向けて、他に類を見ない優位性を発揮できると信じています。」
(註1) 関連プレスリリースについては、以下をご参照ください。
2025年3月10日付 タンクターミナル会社LBC Tank Terminalsの買収を決定 | 商船三井
(註2) LBC Tank Terminals Group Holding Netherlands Coöperatief U.A.
本社所在地:オランダ
設立:2013年10月
事業内容:欧州及び米国における液体化学品、精製石油製品、原油等の貯蔵施設の運営。化学産業の集積地である欧州(アントワープおよびロッテルダム)と米国湾岸地域 (ヒューストン、フリーポートおよびバトンルージュ)で7ターミナルを運営し、ケミカルの取り扱いにおいてタンクターミナル業界で世界最大手の一社。