2015年12月03日
LNG船 BEIDOU STAR
株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)が発注したLNG船“BEIDOU STAR”が11月30日、上海の滬東中華造船(集団)有限公司(Hudong-Zhonghua Shipbuilding(Group)Co., Ltd. 、以下「Hudong社」)にて竣工しました。同船は2010年3月および2011年1月に発表したExxonMobilプロジェクト「新造LNG船4隻をHudong社に発注」(*1)の第三船であり、これらLNGプロジェクトへ長期貸船契約に基づき投入されます。
竣工に先立ち、11月6日には、Hudong社にて命名式が執り行われ、多数の関係者の出席の下、同船は“BEIDOU STAR”と命名されました。
本プロジェクトは海外船社として初めて中国の造船所を起用したことに加え、中国の大手エネルギー会社である中国石油天然氣股份有限公司(PetroChina Company Limited、以下「PetroChina社」)向けLNG輸送であること、さらに、本船は中国大手船社である中国海運(集団)総公司(China Shipping(Group)Company、以下「China Shipping社」)とPetroChina社との共有であることなど、多方面で中国に深く根ざしたものとなっています。
中国の造船所で高品質のLNG船を安全に建造するため、商船三井は2011年1月より造船所に技術者を派遣し、日本人・中国人を中心とした多国籍に亘る建造監督チームを編成して、ExxonMobil社との協力関係の下、海外船社として初となる中国建造LNG船プロジェクトを推進してきました。
関係者の協業により、本年1月に竣工した第一船“PAPUA”から、第三船の本船まで順調に進んでまいりました。また、本プロジェクトで築き上げた中国側パートナーとの信頼関係を背景に、2013年4月より参画している中国石油化工股份有限公司(China Petroleum & Chemical Corporation、以下「SINOPEC社」)向け6隻の新造LNG船プロジェクト(*2)も進行中であり、Hudong社にて建造を進めています。ExxonMobilプロジェクトの4隻と併せ、合計10隻の発注船が本年から2017年にかけて中国で竣工することになります。
商船三井は、中期経営計画「STEER FOR 2020」で掲げる「変革を通じた確かな成長」の実現に向け、本プロジェクトを通じて得た国際協業の経験、世界最大級のLNG船保有・管理会社としてこれまで培ってきたノウハウとネットワークを活かし、世界各国のお客様に対し付加価値のあるサービスの提供を行っていきます。
(*1)詳細は2010年3月3日付プレスリリース
「ExxonMobilとLNG長期貸船契約を締結」および
2011年1月17日付プレスリリース
「新造LNG船4隻の建造造船所に滬東中華造船(集団)有限公司を選定」をご参照ください。
(*2)詳細は2013年4月30日付プレスリリース
「中国石油化工(SINOPEC)向けLNG輸送プロジェクトに参画」をご参照ください。
【“BEIDOU STAR”の概要】
(1)全長 | : 290.0m |
(2)全幅 | : 46.95m |
(3)満水喫水 | : 11.50m |
(4)LNGタンク | : メンブレン型 |
(5)貨物タンク容量 | : 171,800m3 |
(6)主機関 | : 低速ディーゼルエンジン+再液化装置 |
(7)航海速力 | : 19.5ノット |
(8)建造造船所 | : 滬東中華造船(集団)有限公司 (Hudong-Zhonghua Shipbuilding(Group)Co., Ltd |
(9)船舶管理会社 | : 商船三井 |
(10)保有比率 | : 商船三井70%/NCLSI社 (China Shipping社、PetroChina社出資の合弁会社)30% |