BLUE ACTION MOL
010 水素燃料旅客船HANARIA
STATEMENT
海の惑星とともに、
次へ。

BLUE ACTION 010 水素燃料旅客船HANARIA この星の未来に、海と陸の境界はない。

2024.09.26

水素で走る乗り物が注目されているのは、陸上だけの話ではない。商船三井グループは環境負荷を軽減する取り組みとして、国内初となる水素燃料旅客船「HANARIA」を建造した。燃料は水素とバイオディーゼル。動力源として水素燃料電池・リチウムイオンバッテリー・ディーゼル発電機を組み合わせたハイブリッドシステムを採用しており、従来の軽油100%使用船と比較してCO2排出量を約55%削減。水素燃料電池のみで航行すればゼロエミッションを実現する。

しかし、HANARIA完成までの道のりは簡単なものではなかった。そもそも前例がなく、船に水素を供給する方法から開発するしかない。しかも水素の充填・輸送は陸上で行うため、船舶向けの法令に加えて陸上で適用される法令の遵守も必要となる。国土交通省・経済産業省とも協議しながら、洋上および陸上に対応したポータブル式の水素タンクモジュールや、水素供給システムなどを開発することとなった。

そこで協力を仰いだ相手が、水素の活用を推進してきたさまざまな企業だった。たとえば水素で走る燃料電池車の技術なども参考にしながら、船舶用のシステムを一から開発。コロナ禍にありながら、業界を超えたプロジェクトチームの技術者たちが連携することで多くの技術的課題を克服した。毎週のリモート会議は、2022年7月から2023年1月まで実に71回に及んだ。

現在HANARIAは、関門海峡エリアなどを拠点に旅客船として運航されている。電気推進であることのもうひとつのメリットは、振動・騒音が低減されて船内でもゆっくり会話を楽しめること。特にゼロエミッション時はエンジン音がしないので、船の波切音が聞こえるほど静かだ。地球環境にも乗員乗客にもやさしい。そんな新しいクルーズ体験は、きっと次のあたりまえになっていく。MOLグループはこれからも持続可能な発展に寄与するため、前例のない未来を切りひらいていく。

水素で走る乗り物が注目されているのは、陸上だけの話ではない。商船三井グループは環境負荷を軽減する取り組みとして、国内初となる水素燃料旅客船「HANARIA」を建造した。燃料は水素とバイオディーゼル。動力源として水素燃料電池・リチウムイオンバッテリー・ディーゼル発電機を組み合わせたハイブリッドシステムを採用しており、従来の軽油100%使用船と比較してCO2排出量を約55%削減。水素燃料電池のみで航行すればゼロエミッションを実現する。

しかし、HANARIA完成までの道のりは簡単なものではなかった。そもそも前例がなく、船に水素を供給する方法から開発するしかない。しかも水素の充填・輸送は陸上で行うため、船舶向けの法令に加えて陸上で適用される法令の遵守も必要となる。国土交通省・経済産業省とも協議しながら、洋上および陸上に対応したポータブル式の水素タンクモジュールや、水素供給システムなどを開発することとなった。

そこで協力を仰いだ相手が、水素の活用を推進してきたさまざまな企業だった。たとえば水素で走る燃料電池車の技術なども参考にしながら、船舶用のシステムを一から開発。コロナ禍にありながら、業界を超えたプロジェクトチームの技術者たちが連携することで多くの技術的課題を克服した。毎週のリモート会議は、2022年7月から2023年1月まで実に71回に及んだ。

現在HANARIAは、関門海峡エリアなどを拠点に旅客船として運航されている。電気推進であることのもうひとつのメリットは、振動・騒音が低減されて船内でもゆっくり会話を楽しめること。特にゼロエミッション時はエンジン音がしないので、船の波切音が聞こえるほど静かだ。地球環境にも乗員乗客にもやさしい。そんな新しいクルーズ体験は、きっと次のあたりまえになっていく。MOLグループはこれからも持続可能な発展に寄与するため、前例のない未来を切りひらいていく。

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海は、地球の表面の71.1%を占める。
世界中の国々が海でつながり、
海運をはじめとする経済活動は
⼈類の発展を支える基盤となってきた。
海とは、この地球の可能性そのものだ。
私たちが生きるこの星は、
「海の惑星」なのだと思う。
海からの視点を持てば、
そこにはまったく違う未来が広がる。
つねに海とともに進んできた私たちは、
そのポテンシャルを誰よりも知っている。
⼈類が共有するこの大きな価値を引き出して
持続的な成長をつくりだしていくことこそ、
商船三井グループの使命だ。
いまこそ私たちは、
自らの枠を超えてアクションを起こす。
海運を基盤としながら、
そこで得た知見を生かして、
海を起点とした社会インフラ企業へと
フィールドを拡張していく。
チャンスがあるなら、すべてに挑もう。
ここから、新しい希望をつくろう。


* 地球表面における海の割合71.1%は、国立天文台編纂『理科年表2022』を参照しています。