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BLUE ACTION 009 CCUSバリューチェーン CO2の海上輸送で未来をつなげ。
2024.07.31


世界の人口はいまや80億人に達する。それだけの人々が生きていくかぎり、CO2の排出は避けられない。それでもカーボンニュートラルを実現するには、CO2の大気への放出を削減する必要に迫られる。その解決策のひとつとして期待されている技術がCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)。発電所や工場などから排出されたCO2を分離回収し、地中深くに圧入・貯留(CCS)、または利活用(CCU)しようというものだ。
貯留に適しているのは、CO2が入り込む隙間のある地層で、なおかつCO2が地上に漏洩しない場所。たとえば枯渇した油ガス田などがそれに該当する。国際エネルギー機関(IEA)によれば、全世界のCO2圧入・貯留可能量は8,000~55,000ギガトン(1ギガトン=10億トン)の間と推定されており、そのポテンシャルはカーボンニュートラル達成に必要なCO2削減量を遥かに上回るという。すでに確立されたCCS技術に加えて、さまざまな利活用に向けたCCU技術の開発も進んでいる。例としては、工場などから排出されたCO2と再生可能エネルギー由来の水素を原材料として製造する合成燃料(e-fuel)などが挙げられる。
そこで問題となるのは、CO2が排出される場所と、それを貯留・利活用する場所が必ずしも同じではないということ。つまり、CO2回収から貯留・利活用までをつなぐ世界的なチェーンを構築できれば、カーボンニュートラルに向けて大きく前進できるということだ。そこで商船三井は世界で唯一、30年以上にわたり液化CO2を海上輸送してきたノルウェーのラルビック・シッピング社へ出資。同社の知見獲得に加えて、国内外のエンジニアリング会社と協働して液化CO2輸送技術の開発も進めている。
CO2の排出地点と貯留・利活用地点を商船三井がつなぐ。そんな大きなCCUSバリューチェーンを、海上輸送によってつくっていきたい。液化CO2の海上輸送ネットワークが完成したとき、CO2は「資源」として活用できる。世界を海でつなぐことで、持続可能な社会をつくる。そんな未来を私たちMOLグループはめざしていく。

世界の人口はいまや80億人に達する。それだけの人々が生きていくかぎり、CO2の排出は避けられない。それでもカーボンニュートラルを実現するには、CO2の大気への放出を削減する必要に迫られる。その解決策のひとつとして期待されている技術がCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)。発電所や工場などから排出されたCO2を分離回収し、地中深くに圧入・貯留(CCS)、または利活用(CCU)しようというものだ。
貯留に適しているのは、CO2が入り込む隙間のある地層で、なおかつCO2が地上に漏洩しない場所。たとえば枯渇した油ガス田などがそれに該当する。国際エネルギー機関(IEA)によれば、全世界のCO2圧入・貯留可能量は8,000~55,000ギガトン(1ギガトン=10億トン)の間と推定されており、そのポテンシャルはカーボンニュートラル達成に必要なCO2削減量を遥かに上回るという。すでに確立されたCCS技術に加えて、さまざまな利活用に向けたCCU技術の開発も進んでいる。例としては、工場などから排出されたCO2と再生可能エネルギー由来の水素を原材料として製造する合成燃料(e-fuel)などが挙げられる。

そこで問題となるのは、CO2が排出される場所と、それを貯留・利活用する場所が必ずしも同じではないということ。つまり、CO2回収から貯留・利活用までをつなぐ世界的なチェーンを構築できれば、カーボンニュートラルに向けて大きく前進できるということだ。そこで商船三井は世界で唯一、30年以上にわたり液化CO2を海上輸送してきたノルウェーのラルビック・シッピング社へ出資。同社の知見獲得に加えて、国内外のエンジニアリング会社と協働して液化CO2輸送技術の開発も進めている。
CO2の排出地点と貯留・利活用地点を商船三井がつなぐ。そんな大きなCCUSバリューチェーンを、海上輸送によってつくっていきたい。液化CO2の海上輸送ネットワークが完成したとき、CO2は「資源」として活用できる。世界を海でつなぐことで、持続可能な社会をつくる。そんな未来を私たちMOLグループはめざしていく。