BLUE ACTION MOL
013 マイクロプラスチック
回収装置
STATEMENT
海の惑星とともに、
次へ。

BLUE ACTION 013 マイクロプラスチック
回収装置
回収するのは、
廃棄物ではなく
未来へのヒント。

2026.06.10

20世紀初頭にプラスチックが登場して以来、その廃棄物による海洋汚染は世界的な課題となっている。なかでも深刻なのが、紫外線や波によって細かく砕かれたマイクロプラスチックだ。5mm未満という微細なサイズゆえに海中に広く拡散し、現状では回収がきわめて困難。プラスチックは自然に分解されることはないため、海洋生物への影響はもちろん、やがては人に影響を及ぼす可能性も指摘されている。

この難題に対して商船三井がパートナー企業とともに開発したのが、航海しながらマイクロプラスチックを回収できる装置だ。当初は船が取り込んでいるバラスト水から回収していたが、回収できるタイミングや海域が限られることから、第二世代では発想を転換。注目したのは、エンジンなどを冷やすために航海中つねに取り込まれている冷却水だった。この取水ラインの一部を分岐し、海水からマイクロプラスチックを遠心分離するサイクロンセパレーターを搭載。これによって航行しているあいだ連続的な回収が可能になり、年間の処理水量は第一世代と比べて約70倍にまで向上している。

もちろん、それぞれの船で回収できる量はわずか。現状の処理能力では、地球の海水総量である13億3,800万km3を処理するのに膨大な年月がかかる。けれど得られるのは「ごみ」だけではない。どこで、いつ、どんな種類が、どれだけ存在していたのかというデータを回収できるのだ。そのデータは、環境省の海洋マイクロプラスチックデータベースAOMI(Atlas of Ocean Microplastic)へ提供。世界中の研究者や政府機関、学術機関が活用することで汚染の実態解明や対策に貢献している。たとえば海中を漂う微小マイクロプラスチックの濃度は、海水1m3あたり1,000〜10,000個にのぼることが明らかに。さらに、マイクロプラスチックが沈んで海の深層へ到達する経路もわかってきた。

こういった研究成果の積み重ねが、いつかマイクロプラスチック問題を解決する鍵となると私たちは信じている。海に関わる企業だからこそ、海に向き合う責任がある。船会社だからこそ、できることがある。商船三井グループは事業が海洋環境や生物多様性に与える影響を見つめながら、これからも環境保全に貢献していく。

※船舶が航行時の安定性や適切な深さを保つために、船内のバラストタンクに取り入れる水のこと。主に貨物を積載していない状態で港の海水を取り込み、貨物の積載に伴って別の港などで排出される。

20世紀初頭にプラスチックが登場して以来、その廃棄物による海洋汚染は世界的な課題となっている。なかでも深刻なのが、紫外線や波によって細かく砕かれたマイクロプラスチックだ。5mm未満という微細なサイズゆえに海中に広く拡散し、現状では回収がきわめて困難。プラスチックは自然に分解されることはないため、海洋生物への影響はもちろん、やがては人に影響を及ぼす可能性も指摘されている。

この難題に対して商船三井がパートナー企業とともに開発したのが、航海しながらマイクロプラスチックを回収できる装置だ。当初は船が取り込んでいるバラスト水から回収していたが、回収できるタイミングや海域が限られることから、第二世代では発想を転換。注目したのは、エンジンなどを冷やすために航海中つねに取り込まれている冷却水だった。この取水ラインの一部を分岐し、海水からマイクロプラスチックを遠心分離するサイクロンセパレーターを搭載。これによって航行しているあいだ連続的な回収が可能になり、年間の処理水量は第一世代と比べて約70倍にまで向上している。

もちろん、それぞれの船で回収できる量はわずか。現状の処理能力では、地球の海水総量である13億3,800万km3を処理するのに膨大な年月がかかる。けれど得られるのは「ごみ」だけではない。どこで、いつ、どんな種類が、どれだけ存在していたのかというデータを回収できるのだ。そのデータは、環境省の海洋マイクロプラスチックデータベースAOMI(Atlas of Ocean Microplastic)へ提供。世界中の研究者や政府機関、学術機関が活用することで汚染の実態解明や対策に貢献している。たとえば海中を漂う微小マイクロプラスチックの濃度は、海水1m3あたり1,000〜10,000個にのぼることが明らかに。さらに、マイクロプラスチックが沈んで海の深層へ到達する経路もわかってきた。

こういった研究成果の積み重ねが、いつかマイクロプラスチック問題を解決する鍵となると私たちは信じている。海に関わる企業だからこそ、海に向き合う責任がある。船会社だからこそ、できることがある。商船三井グループは事業が海洋環境や生物多様性に与える影響を見つめながら、これからも環境保全に貢献していく。

※船舶が航行時の安定性や適切な深さを保つために、船内のバラストタンクに取り入れる水のこと。主に貨物を積載していない状態で港の海水を取り込み、貨物の積載に伴って別の港などで排出される。

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海は、地球の表面の71.1%を占める。
世界中の国々が海でつながり、
海運をはじめとする経済活動は
⼈類の発展を支える基盤となってきた。
海とは、この地球の可能性そのものだ。
私たちが生きるこの星は、
「海の惑星」なのだと思う。
海からの視点を持てば、
そこにはまったく違う未来が広がる。
つねに海とともに進んできた私たちは、
そのポテンシャルを誰よりも知っている。
⼈類が共有するこの大きな価値を引き出して
持続的な成長をつくりだしていくことこそ、
商船三井グループの使命だ。
いまこそ私たちは、
自らの枠を超えてアクションを起こす。
海運を基盤としながら、
そこで得た知見を生かして、
海を起点とした社会インフラ企業へと
フィールドを拡張していく。
チャンスがあるなら、すべてに挑もう。
ここから、新しい希望をつくろう。


* 地球表面における海の割合71.1%は、国立天文台編纂『理科年表2022』を参照しています。